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[本]のメルマガ vol.677

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■■ [本]のメルマガ                 2018.04.05.発行
■■                              vol.677
■■  mailmagazine of books    [神に頼るな、自分の胸に訊け! 号]
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★PR★ 原 書 房 最新刊 ★ http://harashobo.co.jp/

『図説 ケルト神話伝説物語』

マイケル・ケリガン著 高尾菜つこ訳
A5変型判 264頁 本体2,800円+税 ISBN:9784562054916

「マビノギオン」やアルスター物語群、フィン物語群といった写本に取り込ま
れ、ときに大きく形を変えて受け継がれてきたケルトの神話。魅惑的な古代の
営みを伝える神話物語を180以上の図版とともに集大成。オールカラー。

■CONTENTS------------------------------------------------------------

★トピックス
→ トピックスをお寄せください

★味覚の想像力−本の中の食物 / 高山あつひこ
→ その22「男の子の料理」

★ホンの小さな出来事に / 原口aguni
→ 我は求め訴えたり

★声のはじまり / 忘れっぽい天使
→ 今回はお休みです。

★「[本]マガ★著者インタビュー」
→ インタビュー先、募集中です。

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■トピックス
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■トピックスをお寄せください
└──────────────────────────────────

 出版社の皆様、あるいは出版業界の皆様より、出版関係に関わるトピックス
(イベント、セミナー、サイン会、シンポジウム、雑誌創刊、新シリーズ刊行
など)の情報を、広く募集しております。

 情報の提供は、5日号編集同人「aguni」hon@aguni.com まで。

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■味覚の想像力−本の中の食物 / 高山あつひこ
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その22「男の子の料理」

 「男の子の料理」なんて題名をつけたものの、私には男性がお料理すること
についての偏見はない。たぶんそれは、母方の祖父が料理上手で、普段でもサ
サッとお酒のつまみを作ったり、大勢の客が来るときなどは率先して包丁を握
ったりする人だったからだろう。父はまるきり料理ができなかったけれど、そ
の違いについては特に考えたこともなかった。母と祖父は「手先が器用」であ
ることを誇っていたので、不器用な父は料理が苦手なのだろうと思っていたし、
生まれつき不器用な私は料理に向かないんだろうなと漠然と思っていた。
 
 ところが世間に出てみると、料理をすることが男の沽券にかかわるとかいう
人が多数いて、しかも、女性が料理できないと一生嫁に行けないとか言って責
めたがる人も大勢いることに気づいた。

 そんな、バカな。

 小学校の家庭科の授業でも、目をみはるようなきれいな切り口のサンド+イッ
チを作る男子もいれば、ジャガイモの皮も剥けない女子(代表は私)もいた。
家庭科を男子にも受けさせる高校に通っていた時のお菓子つくりの特別学習は、
男女問わずすごい人気だった。それなのに、何故できないことを誇り、下手な
女子を責めたりするのだろう?

 今回は、児童文学の中での魅力的な男の子の料理の場面を見ながら、そこに
こめた作者の気持ちをさぐってみたいと思う。

 まずは、エーリヒ・ケストナー著『点子ちゃんとアントン』から。

 点子ちゃんが仲良しのアントンの家を訪ねる場面。アントンは病気で寝てい
るお母さんのために夕飯を用意しているところだ。

 そのメニュウは、ゆでたジャガイモにかき卵。

 その様子を眺めている点子ちゃんは、全然お料理をしたことがないらしい。
アントンが、袋からなにやら白いものを、鍋に割入れた卵と水に振りかけるの
を見て、

「どうしてお砂糖を入れたの」

なんて、きく。

「小麦粉だよ。かき卵を作るんだけど、小麦粉と水を入れると、量がふえるん
だ」

点子ちゃんはこくんとうなずいた。

「じゃがいもの塩ゆでには、塩はどれくらい入れるの?五百グラムの袋ぜんぶ?
それとも半分?」 
 
アントンは、大きな声で笑った。

 それは笑うだろう。まあとにかく、点子ちゃんは裕福な社長の娘で、お料理
を知らないまま育っているようだ。

 正しいお塩の量は「ナイフの先に何杯か」だそうで、「お塩一つまみ」はど
れだけか迷う身にとっては、少しわかりやすいかもしれない。

 この後マーガリンを入れたフライパンに卵を流し入れてかき混ぜ、点子ちゃ
んもかき混ぜるのを手伝って、かき卵は無事に出来上がる。ゆでじゃがいもも
よいころ合いでぐちゃぐちゃにならずに出来上がり、アントンとお母さんは、
お母さんの寝室でそれを食べる。
 お母さんによると、アントンは、ハンバーグもできるらしい。

 アントンがお料理ができることに、点子ちゃんはとても感心したらしく、そ
のことについて色々なところで発言している。

 例えば、アントンの担任の先生に。
(私は子供の頃、ここがこの物語の一番すごいところだと思っていた)点子ち
ゃんはアントンの通う男子校に自家用車を乗り付ける。そして、担任の先生と
お話ししたいと言って教員室に入って行く。丁寧な言葉で、けれど堂々と、先
生に、教室で眠そうにしているアントンは怠けているのではなく、病気で働け
ない母親の看病や夜のアルバイトで疲れているのだという事を説明するのだ。
小学生が自分の学校以外の先生の教員室に行くという事だけでもすごいのに、
アントンの秘密も守りながらアントンの状態について語り、先生の誤解を解い
て友人の窮状を救おうとする。

「……でも、だれかがごはんを作らなくちゃならないでしょう?だれがやって
いると思いますか?アントンが作っているんです。じゃがいもの塩ゆでとか、
かき卵とか、いろいろ。すっごくじょうずなんです!」

 ところで、話は変わるが、この先生へのセリフのラスト。

「すっごくじょうずなんです!」

を、旧訳の高橋健二訳では

「とにかく、すてきなのよ!」

とあって、料理の技術よりアントンがすてきだという事に比重がある感じで、
子供心に先生相手にのろけて見せるなんてすごいなと思ったのだ。

 その他にも、いろいろな事件の後で、お父さんにもこう言う。

「社長、あの子ね、お料理だってできるのよ」

 たかが、かき卵と言うなかれ。この時代の偏見はいかに強かったことか。

 このアントンの料理について、ケストナーは料理場面のある章の終わりに
「立ち止まって考えたことその2」という、作者自身の考えを付け加えている。

「みんなが、どう考えるかぼくにはわからない。男の子が料理することを、み
んな当たり前と思うだろうか?」で始まるこの文章の中で、パウルという少年
と病気のお母さんのためにお料理をすることについて問答している。そして、
「だって、料理なんて、男のすることじゃないもん」
と、恥ずかしがる男の子に、誇りに思っていいことだと説得しようとするのだ
が、男の子は恥ずかしいから料理をするときには鍵をかけてやるとか、家政婦
を頼むからやる必要がないとか言い出す。作者は、「わからない子だね、まっ
たく。」
と、言い終えている。
 これが、1931年。戦前のドイツの常識だったのだろう。

 ケストナー自身は、両親はそろっていたのだが家庭は貧しく、働く母親のた
めに、料理をすることがあったらしい。親孝行のために、生活のために、料理
その他の家事をすることを蔑まれてはたまらないという気持ちがあったのだろ
う。

 とにかく、このかき卵の場面だけ見ても、「卵に水と小麦粉を足すとかさが
増す」という、貧しさも空腹も知っている作者にしか描けない場面であること
がよくわかるだろう。

 こんど、卵が足りない時に試してみようか?

 でも、うっかりするとお好み焼きになってしまいそうな気がしないでもない、
かき卵の作り方だ。

 最近読んだ本にも、かき卵を作る男の子の話がある。

 それは、レベッカ・ステッド著の『うそつきとスパイ』の中の一場面だ。物
語は、父親が会社を首になったので家を手放した一家がマンションに引っ越し
てくるところから始まる。母は看護師で当面の間、夜間勤務を増やしている。
主人公のジョージは、運よく同じアパートに住む男の子セイファーと友達にな
る。セイファーの家に日曜日のお昼に遊びに行った時、その日の昼食のお料理
係であるセイファーが、おいしいスクランブルエッグを作ってくれて、「こつ」
を教えてくれる。

 物語の舞台はニューヨークのブルックリン。ジョージ親子が夕飯をとるのは
近所の中華料理の店とピザの店。朝ごはんもレストランでパンケーキやサンド
イッチを食べる。その様子見ていると、都会だなあと思う。でも、だんだん少
し奇妙に思えてくる。

 外食しすぎじゃないか?
 
 ジョージはある日、家で、セイファーに教わったようにチーズ入りのスクラ
ンブルエッグを作り、きゅうりのサラダを添えて父親と食べる。

「スクランブルエッグは大好きだ」お父さんは明るい声で言った。「大好物な
のをすっかりわすれていた」

 そこで父親は、自分がずっと料理をしていないことに気づくのだ。

 夜間勤務だから昼間の物語の中に姿を現わさない看護師の母が、実は入院中
だという事が明らかになってくる。毎日看病に通い、病状が悪くなるとふいに
病院に呼び出されたりする日々の中で、失意の父親は呆然としていたのだろう。
息子の料理を食べて、やっと、自分が料理をすればいいと気づくのだ。

 ジョージが料理を作り、親子でテーブルをはさんでそれを食べて、やっとジ
ョージは、学校でいじめに合っていることなどを打ち明けられるようになる。
こわれかけていた家庭が戻って来たのは、このジョージのスクランブルエッグ
のおかげだったような気がしてならない。

 さて、ここらでセイファーの教えてくれたおいしいかき卵のコツを皆様にも
伝授しよう。それは、

「うまいスクランブルエッグを作るコツは、弱火でいためること」

 ためしてみてください。
 ほんわりとやさしい味がしそうな気がします。


 現在の日本では、お弁当屋さんやコンビニで温かい食事を買うことができる。
でも、コンビニ弁当は高い。もし、その家が貧しい家庭であったとしても、ガ
スや水道が止められていなければ、食材を買って調理した方が安くつくだろう。
仕事で疲れ切った母親がいた時、あるいは病気だった時、日本の子供たちも料
理を始める。

 池田ゆみる著の『川のむこうの図書館』では、小学校六年生の竜司が野菜炒
めを作る場面がある。
 竜司の家は母子家庭で、引っ越しを繰り返している。母親は昼間スーパーの
レジ係で働いてから、いったん帰って食事を作り、夜は居酒屋で働くという生
活をしている。時間がない時はお金が置いてあって、竜司はコンビニでお弁当
を買って食べる。
 でも、時たまお金が置いてない時もあるのだ。
 給食で必ずお代わりをすることにしている竜司だが、人気メニュウでお代わ
り希望者が殺到するとじゃんけんで決めることになり、負けると空腹がつらい。
 竜司は自分から率先して物事を始めたりしない男の子のように描かれている。
学校で理科の実験や家庭科の実習があっても、後ろの方でひっそりと眺めて過
ごす。
 だから、ある日母親が病気で調子が悪い時に、うっかり野菜炒めを作ると言
ってしまい、自分でもびっくりしてしまう。

 そして、家庭科の教科書を引っ張り出し、冷蔵庫から食材を出すと、

「教科書を見ては野菜を切り、またのぞいては調味料を用意し、いちいち確認
しないと前に進まない」
という感じで料理をしていく。

 でも、野菜に火が通りジャージャーと音がし出すと、しだいにおいしそうな
匂いもして来て、野菜炒めは無事でき上がる。

 ケストナーの物語と違ってこの親子は抱き合ったりしないけれど、それでも
母親はぶっきらぼうにお礼を言う。竜司は驚いて、隣の部屋に横になりに行く
母親の細い背中を見送るのだ。

 この物語は文字通り図書館が舞台なので、竜司はその後図書館で料理の本を
借りてくるようになり、買い物もするようになっていく。

 竜司の作ったブタの薄切り肉の野菜炒めは、キャベツが少し焦げたところが
おいしそうで心に残る。

 どんな時代になっても、ケストナーがあきれたパウル少年のように、男が料
理するのを格好悪いと思ったりする人はい続けるだろう。けれども食べ物を煮
炊きすることは生きていくための必要最低限の技だ。 

 料理をするという事は親への愛情でもあるとともに、親離れすることでもあ
る。

 今日も物語の中の少年たちはフライパンを火にかざし、そして、少し先へと
進んで行くのだ。

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『点子ちゃんとアントン』  エーリヒ・ケストナー著池田香代子訳
                         岩波少年文庫
『点子ちゃんとアントン』  エーリヒ・ケストナー著 高橋健二訳
                           岩波書店
『ウソツキとスパイ』    レベッカ・ステッド著  樋渡正人訳
                           小峰書店
『川のむこうの図書館』   池田ゆみる著      さえら書房
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高山あつひこ:ライター(主に書評)。好きなものは、幻想文学と本の中に書
かれている食物。なので、幻想文学食物派と名乗っています。著書に『みちの
く怪談コンテスト傑作選 2011』『てのひら怪談庚寅』等

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■ホンの小さな出来事に / 原口aguni
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我は求め訴えたり

 誕生日を迎えていつのまにかほぼアラフィフになってしまった。いろいろ考
えることも多いけれども、それにつけても、年を取れば取るほど、若いころに
影響を受けたことが自分の生き方というか、人生の選択を左右しているなぁ、
ということに気づく。

 たぶん、高校生の頃から大学時代に掛けて、私が影響を受けた人物の一人が、
この『我は求め訴えたり』という書物を書いた人物である。今は無き、NES
COから発行、発売は文芸春秋社。1987年に1刷で、私が持っているのは1990
年の6刷だから、結構、売れたのかもしれない。著者はデーモン小暮。

 この本の面白いところは、巻末のあとがきを「小暮ヨシノブ」が書いている
ことだろう。いわゆる「世を忍ぶ仮の姿」の人である。いかにデーモンのせい
でひどい目にあっているか、ということが書かれていて面白い。

 本の内容自体はデビューの話とか、解散の話とか、信者であればよく知って
いる聖飢魔IIの話が多い。知らない人は面白いかもしれない。早稲田大学の早
稲田フォークソングクラブ(WFS、そういえば、知り合いも複数、入ってい
た。)で結成されたことや、リーダーのダミアン浜田殿下が実家に帰ってしま
うことになって一度、解散したこと。ところが解散前に受けていたオーディシ
ョンに合格していたので続けることになったことなど。

 そういう話よりも個人的に面白かったのは、デーモン小暮あるいは小暮ヨシ
ノブがどういう生き方を選択し、結果、どうなったかという自伝的要素である。

 時系列で整理すると、アメリカで幼稚園から小学2年生まで過ごしたらしい
こと、クラシック好きな家族が居て、姉がピアノを習っていたこと。子どもの
頃にその練習を聞いているうちに耳コピしてクラシックを歌っていたこと。高
校は「日本一校則が厳しい」私立高校だったこと。大学時代は、音楽、演劇、
エンターティナーの3つの方法でメジャーになることを目指していたこと。

 聖飢魔IIというと世間的なイメージは「蝋人形の館」だろうが、実際にはあ
あいうストーリー仕立ての曲は珍しい。デビュー時の曲は「悪魔組曲作品666
ニ短調」で、ダミアン浜田殿下の手によるもの。黒ミサという名にふさわしく、
讃美歌風の荘厳な曲。聖飢魔IIの曲を通して聞いてみると、クラシックの雰囲
気があちこちに見える。ダミアン浜田殿下の音楽性のバックボーンはわからな
いが、まあ、数学の先生になるくらいだから論理とか美学とかありそうだし、
いわゆるクラシックやヘヴィメタルの「様式美」というところで、デーモン小
暮とダミアン浜田の音楽性が一致したのではないか、と思える。

 そこに独特の演出やエンターティンメント性、演劇性が混ざり合って、聖飢
魔IIになっていくわけだけれども、なにしろ最初から1999年で解散が決まって
いたコンセプトのバンドである。しかもデビュー前に一度、解散しちゃってい
るバンドである。商業主義に踊らされたとも言えるが、逆に言えば、デーモン
小暮という新リーダーのポテンシャルがそこまで高かったのだと思える。

 この本を読むと、インディーズに対する批判、メディアに対する批判なども
あるが、若者に向けてのメッセージも多く見られる。

 例えば、こんな感じである。

「才能は、たくさん伸ばそうと思えば、伸びる芽は幾つもあるのだ。ジャガイ
モにたくさんの芽があるように」(P94)

「神に頼るな、自分の胸に訊け!」(P153)

「先駆者の模倣をしつづける者は創造主たりえぬ」(P178)

「”普通”の人間なんてェものは、どこにも存在しない」(P180)

「真実の世界像は、この世の中にある瞳の数だけ存在するのである。諸君達ひ
とりひとりが、いわばそれぞれの世界の中心なのだ。」(P184)

「「俺がこの世を変えてやる」というくらいの心意気で臨めば、たとえそこま
で至らなかったにしても自分の人生の活路は開く。自分のことくらい変えられ
るのだ。」(P224)

「自分の感性に誇りをもて。諸君らはそれぞれ最高不可侵の素晴らしい感性、
価値観を所持しているのであり、それはいかなる外部からの圧力にも屈する必
要のないものばかりなのである。自分で判断し、自分でいいと思ったことは貫
け。何でも他人に従ってばかりおる者に待っているのは『死』あるのみである。」
(P244)

 いやー、かっこいい。まさにロックだけれども、年配の方から見れば、お前、
何様やねん、と言われそうな名言である。

 で、こういうことを真面目に主張しても突っ込まれない奇跡のポジションが
あって、それが「正体は悪魔なんです」というポジション。人間ではないなら、
人間界の基準を当てはめられない。つまり何を言っても自由である。

 ただまあ、こういうことをフォークギターに乗せて歌っていたら、それはそ
れでダサいので、壮大なスケールのセットで火を噴いたり生き血を飲んだりし
ながら重厚な音を大音量で流しまくる、ってことになったのが、デーモン小暮
率いる新・聖飢魔IIであり、その主張している「自分を信じろ、お前は自由だ」
というメッセージと、エンターテインメント性の高さに魅了されたのが、いわ
ゆる「信者」だったんだろうなぁ、と思う。

 で、この本の話はここまでだけれども、その後、聖飢魔IIはいわゆる「信者」
を集めての「ミサ」というモデルで1999年の解散を迎える。最初の大教典(ア
ルバム)「悪魔が来りてヘヴィメタる」は某専門音楽雑誌で0点をつけられた
というのは有名な話だけれども、「お茶の間にヘヴィメタを」のスローガン通
りに紅白歌合戦に出場したり、オリコンで1位を取ったりした。その後、やや
ブームは去って、音楽評論家からは「古い」などと言われて、その後、解散を
向かえるものの、その後、だいたい5年毎に「再結成」して「ミサ」を行って
いる。

 そんな中で、時代は変化しており、Youtubeなどで彼らの演奏が配信される
ようになると、日本だけではなく海外にも「信者」が現れるようになった。一
度、見てもらればわかるが、彼らのミサのセットの凝り方も半端なものではな
く、そこにあの風貌で演奏である。いかに悪魔といえども、おそらく当時は、
「インスタ映え」な時代が来るとは想像もしていなかったと思うが、彼らの強
烈な個性がむしろ海外で、イロモノではなくエンターティメントとして評価さ
れているのは面白い現象だと思う。

 いや、しかし、久々に読み返してみると、自分も随分、妥協して生きるよう
になってたなーと反省。大学時代、文芸サークルに入って文芸賞に応募したり、
編プロ経由で本を書いたり、古本屋まわって印刷費稼ぎのために編集のバイト
を引き受けたり、そういう行動も随分、影響を受けていたんかな、と思う。ち
ょっと若いころの自分のエネルギーを思い出しました。

 誰でも自分なりの、そういう本、あるのではないかと思います。たまには恥
ずかしがらずにそういう本のページをめくってみるのも、良い経験かもしれま
せん。

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■「[本]マガ★著者インタビュー」:
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 メールにて、インタビューを受けていただける印象に著者の方、募集中です。
 【著者インタビュー希望】と表題の上、
 下記のアドレスまでお願い致します。
 5日号編集同人「aguni」まで gucci@honmaga.net

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■あとがき
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 またまた配信が遅くなりました。(aguni原口)

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