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[本]のメルマガ vol.650

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■■ [本]のメルマガ                 2017.07.05.発行
■■                              vol.650
■■  mailmagazine of books     [老いたものは、歯触りが悪い 号]
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★PR★ 原 書 房 最新刊 ★ http://harashobo.co.jp/

『世界の庭園墓地図鑑:歴史と景観』

菅野博貢著
B5判 394ページ 本体8,000円+税 ISBN:9784562054145

一度は訪れてみたい世界各地の美しい庭園墓地をランドスケープ・デザインの
視点から紹介。ヨーロッパ/アメリカ大陸/アジア/日本 の4部構成。写真
・図版500点以上。わが国の墓地形態、循環利用、永続的利用の道を探る。

■CONTENTS------------------------------------------------------------

★トピックス
→ トピックスをお寄せください

★味覚の想像力−本の中の食物 / 高山あつひこ
→ 『奇妙な食べ物』1.花

★ホンの小さな出来事に / 原口aguni
→ 本屋さんに就職するということ

★声のはじまり / 忘れっぽい天使
→ 今回はお休みです

★「[本]マガ★著者インタビュー」
→ インタビュー先、募集中です。

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■トピックス
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■〈第2回文化通信フォーラム〉小説投稿サイトと出版 連携の可能性を探る
│「エブリスタ」の現状と展開
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DeNAグループの小説投稿サイトの「エブリスタ」からは、いくつものベス
トセラー作品が生み出されている。芹川太郎社長がビジネス展開、出版社との
コラボなどについて語る。

■講 師:芹川太郎氏(エブリスタ代表取締役社長)
■日 時:7月25日(火)18時〜20時
■会 場:文化産業信用組合会議室
 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-101神保町101ビル
■参加料:5000円(別途懇親会あり・会費5000円)
■お申し込み=https://goo.gl/forms/L7iNHyYntQDXJVXE3

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■出版関係勉強会「でるべんの会」
│ネットニュースメディアの現状と“嘘ニュース”対策
└──────────────────────────────────

●講師:藤村厚夫(スマートニュース(株)執行役員メディア事業開発担当)
●日時:2017年7月21日(金)19:00〜20:30(18:45受付〜)
      *20:30より会場内で懇親会を開催いたします
●場所: スマートニュース株式会社
 東京都渋谷区神宮前6-25-16 いちご神宮前ビル 2F
 http://about.smartnews.com/ja/about/
●料金:勉強会:無料 懇親会: 3,000円(金額は予定)

●内容
誰もがスマートフォンなどでさまざまなニュースや情報を手軽に得られる時代
になり、ニュースメディアの環境は大きく変化しました。その一方で、インタ
ーネットに流通する膨大な情報の中には、真偽不明なものも数多く、問題とな
っています。海外では米大統領選などで多数の虚偽情報が横行し、日本でもDe
NAの「まとめサイト問題」などが話題となったのは記憶に新しいところです。

海外でGoogleやFacebook等のプラットフォーム企業がフェイクニュース対策に
力を入れ始める中、日本でも任意団体「ファクトチェック・イニシアチブ・ジ
ャパン」(FIJ)が6月に発足。インターネット上の膨大な情報から真偽を
判断するための様々な取り組みを開始すると発表されました。

今回は、スマートニュース(株)執行役員であり、FIJ発起人の一人でもあ
る藤村厚夫さんにお時間をいただき、ニュースメディア、キュレーションサイ
トの現状から、フェイクニュース対策の最前線まで、幅広くお話を伺いたいと
思います。なお、今回は会場もスマートニュース様にご提供いただきます。

藤村厚夫(ふじむら・あつお)
スマートニュース株式会社 執行役員、メディア事業開発担当。90年代に、株
式会社アスキーで月刊誌編集長、ロータス株式会社でマーケティング責任者を
経て、2000年に株式会社アットマーク・アイティを起業。その後、合併を経て
アイティメディア株式会社代表取締役会長。2013年4月より現職。現在は、数
多くのメディアパートナーとの折衝を担当。

詳細・お申し込みは「こくち―ず」の
でるべんの会特設ページにてお願いいたします。
http://www.kokuchpro.com/event/deruben_20170721/

※席に限りがございますので、お早めにお申し込みください
※上記のフォームが開けない方、あるいはその他の
お問い合わせが有る方は、以下のメールにて承ります。
gderuben@gmail.com

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■トピックスをお寄せください
└──────────────────────────────────

 出版社の皆様、あるいは出版業界の皆様より、出版関係に関わるトピックス
(イベント、セミナー、サイン会、シンポジウム、雑誌創刊、新シリーズ刊行
など)の情報を、広く募集しております。

 情報の提供は、5日号編集同人「aguni」hon@aguni.com まで。

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■味覚の想像力−本の中の食物 / 高山あつひこ
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その13『奇妙な食べ物』1.花 

 本を読んでいて時たま歯がゆい気分になるのは、現実では決して食べられな
いような料理や料理方法に出会う時だ。よくもまあ作家たちは、こんな珍妙な
料理を思いつくものだと思うこともある。そのいくつかを書きだしてみようと
思うのだが、さて、あなたはどの料理がお気に召すだろう。

一、鬱金香の羹

 この奇妙な食べ物が出てくる物語は横溝正史著の『薔薇と鬱金香』という短
編集の中だ。

 始まりは、ある劇場の中。

 有名な探偵由利先生と新聞記者の三津木は、劇場でチューリップ柄の羽織を
着た女性を見かけてその噂話を延々としている。それによると、美貌で知られ
ている歌人だというその女性はチューリップ好きでも知られていて、婦人雑誌
のインタビュウに答えて、その美しさを保つコツとして、

「あの美しい花弁を、まいあさ、摘み取って、羹にしていただきますの。あた
くしがいつまでも若さを保つことができるというのもたぶんその精だろうとお
もいますわ」

 と、答えたらしい。そこでついたあだ名がチューリップの別名の鬱金香(う
つこんこう)夫人あるいはマダム・チューリップなんだそうだ。

 花というのは食べられるらしい。調べると農水省のページにもエディブルフ
ラワーといって、食べられる花の映像や紹介が載っているし、カフェで料理に
添えた花について、その花は食べられますと言われたこともある。でも、チュ
ーリップはない。一応花は食用可能らしいのだけれど、分厚くて口に入れたい
気分にならない。だから作者はこの「羹」を思いついたのだろう。

 初出は昭和十一年のこの物語。今ではほとんど使われない暖かい汁物や煮物
を指すこの「羹」という料理。その頃にこの言葉は普通に使われていたのだろ
うか?「羹に懲りて膾を吹く」ということわざや「羊羹」にも使われているこ
の文字について、昔、調べたことがある。その時にあの甘いお菓子が、もとも
とは、あつあつの羊の肝の煮物だったと知ってとても驚いた覚えがある。そん
な由来から来るこの文字の魅力が、さらにこの料理に奇妙さを付け加えている。
さすが横溝正史と思えるのだ。

 彼女が、

「毎朝、お吸い物にチューリップの花びらをひとひら浮かばせいただいており
ますの」

と、答えていたら、なんだかぞくりとは来なかった気がする。だいたい毎朝チ
ューリップが咲くわけはないだろう、うそつきだなあと思うのがせいぜいだろ
う。

 彼女がマダム・チューリップならその恋人の名はなんと薔薇郎。魔女のよう
なその乳母が出てきて死と蘇生の技を披露するこの物語。舞台は薔薇とチュー
リップが同時に咲くお花畑という『ロミオとジュリエット』も真っ青なお伽話
めいた物語だが、もちろんれっきとした推理小説なのだ。そして、その色々奇
妙な道具立ての中から嫣然と微笑みかけてくるのが、この「鬱金香の羹」なの
だ。

 もしかするといつか食用のチューリップが手に入ったら「羹」を作ってしま
うかもしれない。その結果、永遠の若さと美しさを手に入れてしまうかもしれ
ないが、まあ、それはそれ。なによりその時はぜひ羹の味や食感のご紹介をし
たいと思っている。

二、タルタルソース
 
 花を使った料理で忘れられないのは、『ラフカディオ・ハーンのクレオール
料理読本』に載っている「ルイジアナ・オレンジフラワー・マカロン」の作り
方だ。

 このレシピは、まずカップ一杯のオレンジの花を摘んでくるところから始ま
るのだ。ご存知の通りアメリカの計量カップは日本のより少し大きめ。このカ
ップを片手に、いっぱいの花びらを摘むというところから、私は何より夢見が
ちな気分がしてしまう。アメリカ南部の大きな屋敷の中にある果樹園のオレン
ジの木から、ゆっくりと優雅に花びらを摘む情景が目に浮かぶ。さて、それは
さておき、このマカロンというお菓子は実に簡単。卵の白身と砂糖を合わせて
泡立てて焼けばいいだけだ。だから、重要なのはこの花びらの色を褪せさせな
いことだとハーンは言う。で、その為には、ふるいにかけた白砂糖二ポンドに
ハサミで切った花びらを入れることが重要で、そうすれば橙色が色褪せないと
ある。橙色?私は、オレンジの花というのは白だと思っていたが、調べるとピ
ンクの花もあるらしい。けれど、この記述については、ハーンがオレンジの花
の色はオレンジ色だと勘違いしている気がする。

 このお料理本には、他にも「スイカの皮のブリザーブ」という星や月の形に
切ったスイカの皮のシロップ漬けのお菓子などがあって、読んでいると本当に
夢見がちな気分になるのだが、実際に再現するのが難しい料理も多い。この本
はハーンが日本に来る前に十年間暮らしたニューオリーンズで書かれたものだ
という。典型的な聞き書きで書かれた本と解説にあるとおり、前述のように矛
盾した点も多々あるが、スープから始まり様々な魚や肉料理からお菓子や飲み
物まで、この時代のクレオール料理の魅力を余すことなく語っている。さらに
日本版では抄訳である代わりに、ハーンの書いたことわざの本やエッセイや絵
などがちりばめられていて、実に魅力的な構成になっている。

 だが、私はどうしてもこの料理本の中にも、後の日本で「怪談」を見出して
行くハーンの姿を探さずにはいられない。その姿は「パン屋風グランブリュレ」
という食後酒のレシピの中に見つけられる。ブランデーに火をつけた食後酒を
楽しむ人々の姿を、下から燃える火に照らされて

<ほのかな光に照らされた客の姿は悪鬼のように見え、にぎやかな雰囲気との
好対照を示す>

と記述してしまうハーン。楽しげな夜会に一瞬の暗闇が呼び起こす異世界の気
配を書かずにはいられなかったのだろう。
 
 さらに、すさまじいのが「タルタルソースの作り方」である。

<タルタルソースの作り方にはふたとおりのやり方がある。どちらでも好きな
方を試してみるがよい>

で始まるこの文章。面倒なつくり方と簡単なつくり方とがあるのだが、もちろ
ん、ハーンが書きたいのは当たり前のレシピではない。面倒な方を引用してみ
よう。

<第一の方法。若いタタール人をつかまえる。老いたものは、歯触りが悪いし
汁気が少ない>
 
 汁気?
 
 呆然とする読者を尻目に、ハーンは若きタタール人の捕獲の困難さを説く。
何せ、費用は一万ドルかかり、あなたの命の危険性もあるというのだ。けれど

<しかしながら真のタルタルソースを欲しているのであれば、あらゆる危険を
覚悟しなければならない>

とまで言って、読者をそそのかす。
 
 そして、警察の目をかすめて隠密にタタール人を捕獲した後の、その料理方
法を説くのだが、かなり具体的でグロテスクなので引用は差し控えよう。ここ
らあたりは、シンシナティで新聞記者として活躍し、陰惨な事件の謎を解いて
きたハーンならではの筆であると思う。

 ともかく、その料理法によって三時間ほど煮込めば、びっくりするほどおい
しいタルタルソースが出来上がるのだそうだ。
 
 ご参考までに必要な調味料だけ書いておくと、メキシカンペッパーなどの各
種香料と、マイルドワイン、サンタクルズ・ラムがいるらしい。

 やはり様々入手困難なので私はこの方法は諦めようと思う。
 
 というわけで、私はハーンに従わず第二の方法を推奨する。

<固ゆで卵の黄身一個、マスタード小さじ一、オリーブ油大さじ一、酢少々、
パセリ少々とキュウリのピクルスを細かく刻み、混ぜる。これだけだ>

 命をかけて若きタタール人と格闘するより、はるかにおいしくできると思う。

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『薔薇と鬱金香』横溝正史著  「蝶々殺人事件」収録  角川文庫
『ラフカディオ・ハーンのクレオール料理読本』CCCメディアハウス
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高山あつひこ:ライター(主に書評)。好きなものは、幻想文学と本の中に書
かれている食物。なので、幻想文学食物派と名乗っています。著書に『みちの
く怪談コンテスト傑作選 2011』『てのひら怪談庚寅』等

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■ホンの小さな出来事に / 原口aguni
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本屋さんに就職するということ

 先日、あるお仕事のプレゼン資料を作ることになり、自分のプロフィールを
改めて見直す機会があった。いわゆるキャリアの棚卸しになるかと思うけれど
も、つくづく、最初に就職した三省堂書店という場所が良かったなあ、と思っ
た次第。

 当時、いわゆる就職氷河期だったけれども、私の就職活動はひどくのんびり
していて、新聞社や出版、広告などを受けていた。試験を受けても面接を受け
てもいまいち手応えが無く、ここに入りたい、なんて気持ちも沸いて来なかっ
た。むしろ、面接で横に並んでいる他の学生の熱意に、なんでこの人はこの会
社に入りたいんだろう?と不思議に思ったものだ。

 まあ、今から考えれば世間知らずの生意気な学生で、特に出版社では、おた
くの出版社は今後、こういうことをやっていったらいいと思う、みたいな話を
していた。学生から提案されたくないよなー。

 で、出版関係ということで、本屋さんでもいいっか、と思って受けたのが、
三省堂書店だった。もともと大学時代、文芸サークルをやっていたけれども、
もちろん、原稿書いたり本を作ったりも楽しかったけれども、

 面接では、面接官の中に面白そうなオッサンが居た。人懐っこい顔、くりく
りした目、そしてパンチパーマ。ちょっと怖い(笑。

 横に居る学生はいかにも就職活動。綺麗な受け応えだったのに対し、私は本
音トーク。そこで内定をもらって就職活動は終了した。

 入社してから1週間くらいの新入社員研修、それから現場での仮配属で、私
は都庁店というところに配属になった。ここはいわゆる東京都庁の地下1階に
あるお店で、なんというか、すごいお店だった。ここを立ち上げた店長が素晴
らしい方だったようで、アルバイトはきびきび効率良く働き、しかも常連さん
と深い信頼で結ばれていた。

 なおかつ素晴らしかったのは、ここは完全にカレンダー通り、土日祝休みと
いうことだった。新入社員にして、GWをまるまる休むなんて、小売業ではあ
りえないことだった。

 それはともかく、本屋さんで働くようになって、最初に仕込まれたのが、接
客五大用語である。学生の間、接客のアルバイトもしたことが無かったので、
そもそも言葉遣いがわからない。この接客五大用語を朝礼の場で唱和していく
と、なんとなく咄嗟に口をついて出てくるから不思議である。まあ、言葉遣い
なんてものは、考えるよりも脊髄に覚えさせちゃった方が難しくないし、効率
が良い。

 その後、神田本店の医学書売り場を経て、新店準備室に入り、今は無き町田
bemeというビルの中に、町田店を立ち上げるメンバーとなった。これは私の人
生を完全に方向づけた出来事だった。

 まずはマーケットリサーチということで、現地に赴き、人の流れや様子、そ
して他店の商品構成などを見学した。とはいえ、重要視しているのは数字とい
うよりも感覚。もともと、医学書やコンピュータ書、人文書などの専門書を揃
えることで、地元の本屋と差別化しようという戦略を立てていたので、ひたす
ら棚が高く多く、逆に雑誌の平積みは少ないという書店になった。さらに、も
ともと、今は無き町田bemeという建物がかなり変型な(確か、六角形のような
八角形のような)形をしていたので、動線をどこにして、レジをどこに置き、
どこを何売り場にするのか、なんてことも、あーでもないこーでもないと案を
出しあってやった。

 確か新店準備のメンバーは6名だったと記憶しているが、皆で知恵を出し合
って作った、というそのプロセスが、結果として、開店後の皆のモチベーショ
ンにつながっていったのではないかと思う。

 とにかく新しい事業や企画が大好きで、そういうことが今でも仕事の中心に
なっているのは、実は、このとき身に着けたものなんだということを、今回、
改めて感じた次第である。

 ただ、今、考えると私は入社2年目の癖にかなり生意気で、優しい先輩方に
非常に不快な思いもさせたんだろうなぁ、と思う。とにかく昼休みも取らずに
働きまくるので、アルバイトからは怖がられていたのかなぁ、とも思う。

 この町田店で私はほぼ初めて、いわゆるお店全体の仕事全部を知ることにな
るのだが、その中でも、今、特に役に立っているなぁ、と思うのは、実は、段
ボールの持ち方である。

 確か260坪くらいの店舗だったと思うが、この規模になると、毎朝と毎昼
に取次から納品が来る。昼は新刊がメインで、エレベーターで上まで持ってき
てくれるから問題無いが、朝は補充がメインで、下に置いてある。早番の社員
はこれを1階に取りに行き、上まで上げて仕分けし、開店前までに、各担当の
ブックトラックに乗せておくのだが、これがなかなかの重労働。そして遅番社
員は逆に、返品する書籍の入った段ボールを1階に降ろしておく。これも重労
働である。

 まあ、重労働ではあるのだけれども、何でもコツというものがあって、書籍
が詰まった重い段ボールも持ち方というものがある。これも口頭ではなかなか
伝えにくいのだけれども、腰の位置とか、しゃがみ方にコツがある。書店員と
いうのはギックリ腰やヘルニアが職業病のようなものなのだけれども、幸いに
して私はならずに済んだ。

 中央台のフェアの企画、自分の担当の棚替え、シーズン対応、POP書きや
飾りつけなど、いろいろなことをやらせてもらったけれども、このひとつひと
つが今の仕事のスタイルを作っていることに気づいた。とにかく書店店頭でや
ることはすべてが応用が利くのである。

 特に書店の棚作りとインターネットのサイトでの販売展開というのは非常に
親和性があって、どのようなレイアウトや見せ方をすると、人は本を買いたく
なるのか、というのはかなり工夫したところである。何しろ本屋では、店員が
棚の横に立って販売するわけではないからである。

 また、営業トークを見抜く目のトレーニングもした。クリティカル・シンキ
ングというのだろうか。様々な出版社の営業の方がいらっしゃって、いろいろ
なことを言う。全部、鵜呑みにしていては本が売れない。新宿の〇〇さんで売
れています、と言われても、自店で売れるかどうかはわからない。立地も客層
も全然、違うからである。逆に、この店のこの客層ならこういう本が売れそう、
という話ができる営業マンは信頼できる、とか。

 私の担当では、特に語学分野の本がかなりの売上をたたき出していた。基地
が近いこともあり、周辺に大学もあったこともあり、関心とニーズが高かった
のだろうと思う。

 結局、私は4年で書店を辞めることになったのだけれども、それは別に書店
が嫌だったからではなく、インターネットの世界に魅力を感じ、その業界に身
を投じてみたいと思ったからだった。もうひとつ、書店は給料が安いという意
識もあったのだけれども、まあ、こちらの方は、結局はその人が浪費型か貯蓄
型かという話だったようで、実際、ITベンチャーで働きだして給料の額は上
がったものの、入ったら入った分だけなぜか使ってしまうので、結果としては
あまり変わらなかったのではないかと思える。

 現在の書店店頭は自動化も進み、昔ほど自由に何でもできないかもしれない
が、少なくとも私の中では、最初の就職先が本屋さんで良かったな、と思って
いる。

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■「[本]マガ★著者インタビュー」:
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 メールにて、インタビューを受けていただける印象に著者の方、募集中です。
 【著者インタビュー希望】と表題の上、
 下記のアドレスまでお願い致します。
 5日号編集同人「aguni」まで gucci@honmaga.net

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■あとがき
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 配信遅くなりました。毎日、暑いですね。

 ダイエットですが、おかげさまで安定しています。体重を増やさないまま、
夏バテしないように、この猛暑を乗り切りたいと思っています。(aguni原口)

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