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[本]のメルマガ vol.504

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 ■■ [本]のメルマガ                 2013.6.15.発行
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 ■■  mailmagazine of book            [ツーユー(to You)号]
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 ★PR★ 原 書 房 最新刊 ★ http://harashobo.co.jp/
 
 『亡びゆく言語を話す最後の人々』 【重版出来】
 
 K・デイヴィッド・ハリソン著 川島満重子訳
 四六判 364頁 定価2940円 ISBN:9784562049073
 
 ◎書評続々 朝日新聞(6/9) http://goo.gl/UCejd 毎日新聞(5/12) 北海道新
 聞(5/26)他多数──絶滅の危機にある言語の記録のため、世界中を旅する言語
 学者。グローバリズム一色の現在、少数言語が失われてはならない理由とは?

【連載】………………………………………………………………………………

 ★「虚実皮膜の書評」 / キウ
 → 「江戸時代、紀州半島の南端、太地(たいじ)では組織だった鯨の網取り
   漁法が行われていた」─。圧倒的な迫力で描く<捕鯨小説>。

 ★「散慮逍遥月記」 /  停雲荘主人
 → 第1回「本と図書館と私」

 ★「ときには積ん読の日々」 / 吉上恭太
 →  第48回 病院の待合室で読んだ本

 ★「本棚つまみ食い」 / 副隊長
 → とかく嫌われ者、悪者のカラスですが…。その生態を紹介するカラス愛に
  満ちた一冊。

 ★「カバー、おかけしますか?」 / 豆大福
 → おいしい漫画!外食、中食、内食…と、三タイトルご紹介します。

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 ■トピックス
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 宮城県仙台市の本のお祭り、Book!Book!sendaiを中心にご紹介します。
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 ■「虚実皮膜の書評」 / キウ
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 巨鯨の海 伊東潤 光文社 13.4
 
  江戸時代、紀州半島の南端、太地(たいじ)では組織だった鯨の網取り漁法
 が行われていた。銛で突く漁法では小型の鯨しか取れなかったが、持双船によ
 る網を使った挟み込み曳航法が生み出されたことにより、大型の鯨をも捕獲で
 きるようになり、17世紀後半には太地は漁村としての隆盛を極める。村に豊か
 さをもたらす鯨を人々は「夷様」と呼んで敬った。しかしこのような「組織捕
 鯨」は、和を乱せば漁船群全体を危機に陥れる危険があり、個々人の勝手な行
 動は許されない。そのために村は厳しい掟に支配され、新宮藩の権力もうかつ
 には手を出せない治外法権に近い土地となる。
 
  鯨に銛を打つ刃刺(はざし)のほか、刺水主、水主、幼水主、艪押、取付、
 炊夫、陸地での作業に従事する納屋衆。太地地付きの者から、各地の捕鯨組を
 転々とする旅刃刺、旅水主。様々な役割を担う村人や暗い過去を背負った旅の
 者は、鯨との格闘に明け暮れる中、自身の深い業に翻弄される。
 
  6編の連作短編は時系列に並んでいるようで、順に追って読んでゆくことに
 よって見えてくる、江戸初期から明治へかけての鯨漁や村の在り様の変化も、
 物語のもう一つの軸として描かれている。特に幕末を背景に新しい時代の到来
 が垣間見える「訣別の時」、明治に入って鯨漁の衰退が忍び寄る中で起こった
 海難事故を描く「弥惣平の鐘」は、それまでの4編が厳しい掟に翻弄されなが
 らも鯨漁のもたらす富に躍動する人々を描いてきただけに、時代の変化に飲み
 込まれてゆく漁村の栄枯盛衰が、読み手にしっかりと伝わってくる。
 
  しかし何よりも読むべきは、この描写の読者に迫りくる迫力。人間のやるせ
 ない業や、一人前の若者へと脱皮していこうとする成長する姿、といった各編
 で描かれる物語の上手さもさることながら、命を懸けた激しい鯨漁、荒れ狂う
 海との格闘、それらの描写が圧倒的な迫力で読み手の心を揺さぶる。黒潮がす
 ぐ側を流れる熊野沖の大海原で、鯨も人間も命をかけて必死に躍動し翻弄され
 る。最後の「弥惣平の鐘」で描かれる海難事故は本当にものすごい迫力で手に
 汗を握りながら読むことは必定。

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 ■「散慮逍遥月記」 /  停雲荘主人
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 第1回「本と図書館と私」

 はじめまして。先月まで図書館員枠で連載されていた「田圃兎」さんが異動で
 図書館を離れることになったため,田圃兎さんから熱き慫慂をいただき,連載
 を引き継ぐことになりました「停雲荘主人」です。前任者ほど熱く面白くため
 になる文章が書けるかどうか不安ですが,精一杯努めて参りますので,前任者
 同様変わらぬお引き立ての程,よろしくお願い申し上げます。
 
 連載を引き受けるにあたり,連載のタイトルとペンネームを考え,表題を
 「散慮逍遥月記」,ペンネームを「停雲荘主人」としました。表題は『千字文』
 の「求古尋論,散慮逍遥」(いにしえの道を求め,賢人たちの議論を尋ねて,
 心のうさを晴らし,のびのびと満足に暮らす)から,ペンネームは陶淵明の詩
 「停雲」の「靄靄たる停雲」(もやもやと立ち込める雲)から取っています。
 
 改めて,自己紹介をします。
 
 1965年生まれ。生まれた時から大学を卒業するまで関東地方で暮らし,1988年
 (まだ元号は「昭和」の御代でした)より南東北に所在する大学図書館に奉職,
 現在に至っています。勤務先では現在,事実上の事務長(!?)を勤めると共に,
 勤務先が開講している図書館司書課程に非常勤で出講しています。管理職とは
 いえ,小さな大学の小さな図書館なので,毎日現場に立ちます。カウンターか
 ら相互貸借,目録作成までひと通りの図書館業務はこなしています。
 
 現代の図書館業務には欠かすことのできないICTの利用歴ですが,パソコン通信
 の時代から電子会議室に出入りし,2001年から個人のwebsiteを,2004年から
 weblogを運営しています。また,Twitterは2009年から,Facebookは2012年から
 参加してます。図書館とソーシャルメディアに関する文章を専門誌にいくつか
 ものしています。どのblogやTwitterが僕のものであるか,そのうち「あれだ」
 とわかるかもしれませんが,いまは内緒にしておきます。
 
 本を読むことは子供の頃から好きです。図書館員は文藝書を読むのが好きだと,
 一般的には思われているかもしれませんが,僕は文藝書読みとしての才能に恵
 まれていなかったので,大学を出た頃から文藝書はあまり読まなくなりました。
 もっぱら歴史,社会科学系の本を読み続けています。最近は月間5冊読むこと
 を目標にしているものの,難しい内容の本にぶつかるとたちまち停滞します
 (苦笑)。積読本ばかりが増えていきます。
 
 いまもこの原稿を,マーラーの交響曲第6番を聴きながら書いています。音楽
 を聴くのは,もはや生活の一部と化しています。部屋やクルマの中で鳴らすの
 はもっぱらクラシックです。最近では,2013年がストラヴィンスキーのバレエ
 音楽「春の祭典」が初演から100年ということで,アニヴァーサリーとして
 発売された箱物を2組買ったおかげで,我が家の「春の祭典」の録音が一気に
 45種増えました(呆然)。

 クラシックばかりでなく,カラオケも好きで時々行きます。レパートリーは
 1970年代後半から90年代初頭の楽曲に限られますね。新しい歌も覚えたいもの
 ですが,米米CLUBが歌いこなせないリズム音痴なので,なかなか難しいと
 ころです。
 
 この連載では「自由な視点で図書館について」書いてください,というご依頼
 をいただきました。気がつけば「本」とは45年ほど,「図書館」とは40年ほど
 の付き合いがあります。「図書館」「本と図書館」に関しては,それなりに感
 じていることも考えていることもあります。この連載で,それらをどれほど開
 陳できるか,そして読者の皆様がそれに対してどのような感想を抱かれるか,
 いまから楽しみにしています。

 それではどうか,よろしくお願いいたします。

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 ■「ときには積ん読の日々」 / 吉上恭太
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  第48回 病院の待合室で読んだ本

  どうやら、うつ病になったようだ。いや、なったのだ。手元には診断書があ
 るし、不愉快な気分がずっと続いている。このところ、人間という生き物って
 いうのは、うんざりするほど難しいとうつうつと悩んでいたら、ほんとにうつ
 病になってしまった。

  いつだったか、テレビで見た北海道大学の寮母のおばさんがいっていた言葉、
 「若者よ、元気のないときは、空を見上げろ、飯を食え、本を読め」を思い出
 して、病院の待合室でかばんから本を取り出した。

 「あれ、間違えて持ってきた」。かばんには、長田弘の『なつかしい時間』
 (岩波新書)を入れたつもりになっていた。詩人・長田弘がNHKテレビ「視点・
 論点」で17年間にわたって語った元原稿をもとにしたエッセー集で、1篇が5
 ページ程度で病院で読むにはちょうどいいと思ったからだ。長田弘のエッセー
 は、元気のないときに読むことが多い。とくに『詩は友人を数える方法』
 (講談社文芸文庫)は、何度も読み返している。長田弘がひとりで車を運転し
 て、アメリカ大陸を横断する旅を綴ったエッセー集だ。大都市ではなく、ちい
 さな町を訪れ、そこの小さな書店で出会った詩集の話をする。そしてアメリカ
 の詩人の詩が長田自身の翻訳で紹介されている。ああ、いつかこんな旅をして
 みたい。この詩人のような行動力も車の免許も持たないぼくには、おそらく果
 たせない旅、夢なのだろうけれど、この本を読んでいると、詩人が見たアメリ
 カの風景が目の前に浮かび、いっしょに旅をしているような気分になってくる。
 古き良きアメリカの姿を思い浮かべて、だんだんおだやかな気持ちになってい
 く。精神安定剤のような1冊だ。いくども読んでいるはずなのだが、内容をは
 っきりと思い出せないのは、風景の印象だけが頭に残っているせいかもしれな
 いな。この本は現在絶版中らしいが、ぜひ復刊してほしい。

  さて、かばんの中に入っていたのは、『今を生きるための現代詩』
 (渡邊十絲子 講談社現代新書)だった。同じ新書サイズで、カバーをつけた
 ままだったので間違えてしまったのだ。これは読書家の知人のツィッターで知
 った本。著者の渡邊十絲子という詩人のことはまるで知らない。もちろん作品
 も読んだこともない。すみません、って、あやまることじゃないか。「公営ギ
 ャンブルに人生の時間と情熱をささげる」なんていうプロフィールには、先日、
 東京蚤の市で初めて京王閣に行って、競輪に興味をもったばかりのぼくには魅
 力的な作家に思えるけれど。

  待合室の椅子に座って、しかたなく本を開いたが、序章の「現代詩はこわく
 ない」を読んで、なるほどな、とうなってしまった。そこには、詩をこわがる
 自分の姿が書かれていたからだ。菅原克己を偲ぶ会である「げんげ忌」の世話
 人をしたり、詩集を数冊だしている友人がいたり、どういうわけか、いつのま
 にか詩に囲まれているじゃないか。詩のリーディングパフォーマンスでギター
 を弾いたことだってある。

  でも、本当に詩は身近なのだろうか? 長田弘は詩人だけれど、詩よりもエ
 ッセーのほうを読むことが多い、というより、正直にいうとエッセーのほうが
 好きだ。高校生のときに谷川俊太郎の詩集を買ったけれど、詩よりも『散文』
 (晶文社)のほうを好んで読んでいた。だいたい詩集などを読んでいると、文
 学部出身の両親から「おまえなどに詩がわかるはずがない」という目で見られ
 ているような気がした。そうやって育ってきたので、詩が話題になるとき、
「わたしは詩がわかりません」というのが常套句になっている。いまでも詩に
 ついて話を聞くのは好きだけれど、もちろん語ることは出来ない。この詩が好
 きというのはあっても、わかっているかどうか、は自信がないなあ。

  渡邊十絲子は、この本でいきなりそこに突っ込みを入れている。「詩につい
 て、うっかりしたことをいうと、知性を疑われそうでいやだ。だから自分の守
 備範囲ではないものということで押し通してしまおう」と身を守っているだけ
 なのだ、と。

  そして日本での、詩の出会い方の不幸について話を進める。たいていの日本
 人は学校の教科書で詩と出会い、「よいもの、美しいもの」として詩を与えら
 れて、「読みとくべきもの」と教えられる。そして理解度をテストされる…こ
 れでは詩を好きになるはずがないというわけだ。ぼくの場合、学校で詩を習っ
 た記憶がないので、必ずしも「そのとおり」とはいえない。どうやら子どもの
 ときから、授業を聞いていなかったらしい。ここで書かれている谷川俊太郎の、
 平易な言葉で書かれた子どもにもわかりやすいはずの「生きる」という詩がじ
 つは中学生には向かない詩であるという分析は本当に面白い。言葉は、見かけ
 の平易さ、難解さだけで理解の深さが決まるわけではないのだ。

  この本の帯には、詩をよむってそういうことだったのか!詩人が明かす至福
 の味わい方。と書いてあるが、読んだからといって難解な詩が急に面白くなる
 わけではないだろう。でも、「詩は、雨上がりの路面にできた水たまりや、ベ
 ランダから見える鉄塔や、すがたは見えないけれども、とおくから重い音だけ
 ひびかせてくる飛行機や、あした切ろうと思って台所に置いてあるフランスパ
 ンや、そういうものに似ている。」なんて、グッとくる文章を書かれちゃうと、
 もうちょっと詩につきあってみようかな、という気になる。しばらく、かばん
 の中にいれておこう。
  
 ◎吉上恭太 文筆業。仕事よりギターを弾いていることが多い。
 
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 ■「本棚つまみ食い」 / 副隊長
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  朝、通勤の途中カラスが鳴いているのをよく聞きます。聞いていると、仕事
 に行かないでどこかへ飛んでいきたくなるわけですが、そんなこと考えても飛
 べるわけでもなし。なのでこの本を読んで、カラスはどこへ飛んで行きどんな
 暮らしをしているのか考えることにしました。
 
 『カラスの教科書』、松原始、雷鳥社、2013
 
  著者はカラスが趣味のカラス研究者です。カラスが趣味ってよく分からない
 かもしれませんが、本人がそう言っているのだから仕方がない。そんな著者の
 書いた本だから、カラスを知るための本というよりも、カラスに近づくための
 本といったほうがいいかも知れません。かなり厚い本ではありますけれども、
 ユーモラスなイラストと文章でどんどん読み進めることができます。
 
  第一章ののっけから「カラスという鳥はいません」というタイトルで始まる
 ので、少し面食らうかもしれませんが、これはカラスにも色々いるんだよとい
 うことです。ハシブトガラスにハシボソガラス・コクマルガラス・ワタリガラ
 ス・ミヤマガラス…などなど。
 
  この本では主にハシブトガラスとハシボソガラスが中心になっています。ど
 ちらもいわゆる街中や郊外で見かけるカラスです。よく街中でゴミを漁ったり
 するのはハシブトガラスです。
 
  なので「コクマルガラスの生態について詳しく知りたい」とか思ってる方に
 はお薦めできません。専門文献を読んでください。…で、それとは別にカラス
 をまったり楽しむために本書を手に取ってください。
 
  街中でよく見かける鳥だけに、私たちもなにがしかカラスについては知識が
 ある(ような気がする)。しかし、さすがにこの本の著者は研究者なので、当た
 り前ですが私たちよりカラスを観察している時間が違う。なのでカラスの色々
 な場面に遭遇するのです。
 
  例えばオオタカとカラスの空中戦。本来カラスは猛禽が大嫌いで、集団で追
 い払うのだそうです。猛禽は猛禽で一対一ならいざ知らず、カラスの集団相手
 は面倒なので逃げてしまいます。ところが著者は両者の空中戦を目にしていま
 す。本気の猛禽はさすがの強さを発揮。カラスの運命やいかに!というところ
 ですかね。
 
  あるいはカラスのカップルの熱愛。どうも相当なアツアツぶりが見られるよ
 うです。ちなみにカラスは鳥類の中でも「離婚率」はかなり低いようです。
 
  ほかにも自動車のタイヤで胡桃を割るカラスの話など、色々なエピソードを
 交えつつ、あくまで自らの観察とこれまでの研究に依拠しつつカラス達の知ら
 れざる生態を紹介してくれます。
 
  まだ見たこともないような、カラスに対する発見がこの本の中にはきっとあ
 るはずです。そして読んだ日からカラスに対するまなざしが少し変わるのでは
 ないかと思います。ゴミ捨て場を漁るカラスを見て、迷惑な鳥だと思っていた
 のが、あれはハシブトかなハシボソかなというのが気になったり(ゴミ捨て場
 を漁るのはだいたいハシブトらしいですが…)。
 
  私も早速、文一総合出版の『日本の鳥300』(叶内拓哉、2005)を買って、ハ
 シブトかハシボソかの見極めを試みているのですが、いまのところドバトとキ
 ジバト(風のハト)しか見極められていません。カラスを趣味とするにはまだま
 だ修行が足りないようです。
 
  巻末のカラスQ&Aも基本的な質問から不可解な質問まであり、皆様のカラス
 理解を深める助けとなっています。
 
  そして、この本ではカラス研究者の生態も垣間見ることができます。河川敷
 で調査中、チョコチップパンを食べるカラスを見つけたと思ったら、それは自
 分の大事な食糧だった…とか。知床までワタリカラスを見に行き双眼鏡にオオ
 ワシをとらえて悔しがる(ワタリガラスじゃないから)。学生の前でカラスを呼
 んでみせる。趣味はカラスというようにカラス漬けの日々のようです。
 
  こうした生き物の本では、その対象の生き物についてだけでなく、研究者が
 調査に向かった先で出会ったあれこれや、調査のための工夫や苦労なども読み
 どころのひとつですよね。『モグラ』(川田伸一郎、東海大学出版会、2010)
 などもそういう面での記述が充実していて楽しく読めます。
 
  ◎副隊長 鉄道とペンギンの好きな元書店員。

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 ■「カバー、おかけしますか?」 / 豆大福
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  本のメルマガ前号の予告を見て、やってしまったと思った。
 ペンネームがやたらに長い。
 欲張って盛り込み過ぎた感じが。

  そんな訳で、お初にお目にかかります、
 食いしん坊ゆるゆる書店員改め、豆大福と申します。実用書(料理)と漫画が
 好きです。
 編集人の畠中さんにお誘い頂き、やってみたい!と答えたものの、今ごろ緊張
 し始めました。
 果たして、この本のメルマガに見合う連載ができるだろうか……。
 ど、どうぞ、よろしくお願い致します。
 
   さてさて。今回は読んで面白かった漫画をご紹介します。
 『ワカコ酒』『おとりよせ王子 飯田好実』『すきまめし』の3つです。
 
   まずは、『ワカコ酒』から。
 『おとりよせ王子』の帯に紹介文が載っていて、気になりました。
 酒ウンチクか、おひとり様女子の晩酌話か、と思っていたところ……
 呑兵衛の話でした。
 主人公のワカコは26歳、職業OL。
 1話冒頭から、日本酒と焼き鮭の皮はこたえられん、と言い出す。
 鮭の皮と身を交互に食べ、冷酒で喉を潤す。
 若い時分は、飲む量で呑兵衛を競いがちですが、
 ワカコのような飲み方が本当の呑兵衛なんだろうなと思います。
 いいお酒の飲み方だなぁと、読んでいて気持ちよくなります。
 読んだあとはひとりでふらり、ちょっと一杯引っかけたくなることうけ合いで
 す。
 一話一話が4〜5ページくらいで、すっと読むことができます。
 お品書き26話に特別裏メニューが2話で、読み応えはバッチリです。
 『ワカコ酒』1巻〜 新久千映・著 徳間書店 ゼノンコミックス
 
   続いて『おとりよせ王子 飯田好実』です。
 SEを生業とする若干引きこもり気味な26歳草食男子が主人公です。
 毎週水曜日は何が何でもNo残業で退社する。
 それは何故か。そう、お取り寄せ品が自宅に配送される日だから。
 ただ食べるのではない。
 取り寄せ品をいかに美味しく堪能するか。その情熱たるや計り知れない。
 選びぬかれた一品を味わい尽くす飯田好実渾身のアレンジメニュー、通称俺オ
 リ。
 今晩も飯田くんのお取り寄せ道は続く。
 ちなみにこの漫画に登場するお品は、実際に取り寄せて食べることができます。
 読み終えた後の、更なる楽しみとなるのは私だけでしょうか。
 『おとりよせ王子 飯田好実』1巻〜3巻 高瀬志帆・著 徳間書店
  ゼノンコミックス
 
   最後に『すきまめし』をば。
 表紙は2色刷り、ページ数の割に値段が高いなぁと思いますが、
 なんと、こちらは本文も全て2色刷りです。
 一人暮らし在宅ワーカーの、仕事のスキマ、生活のスキマで作って食べる料理
 を題材にした漫画です。
 スキマだからといって雑なわけではなく、そこには著者であるオカヤイヅミさ
 んの料理愛が伝わってきます。
 冷蔵庫にあるものでちゃちゃっと作る。料理が上手い人の特徴のような気がし
 ます。
 漫画の中にレシピが載っていますが、分量などの細かい記載はなく、
 作る人の好みでどうぞというスタンスがとても好きです。
 読むと何か料理を作ってみたくなる=料理欲がわきます。
 『すきまめし』、『続 すきまめし』 オカヤイヅミ・著 マックガーデン

   外食、中食、内食で選んでみましたが、いかがだったでしょうか。
 3冊のうち2冊がゼノンコミックス。
 こちらのレーベルは『喰う寝るふたり 住むふたり』もあり、注目度が高いで
 す。
 
   高校の頃、ダメな感想文の例としてクラスで読み上げられた経験のある豆大
 福。
 レビューが見苦しくて申し訳ありません。少しづつ精進して参ります。
 
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 ■トピックス
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 ■ Book! Book! Sendai5th  
   〜杜の都・仙台発 本と人と街のユニークなイベント今年も開催中!
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 Book! Book! Sendaiもみなさまのおかげで5周年を迎えることができました。
 そんな感謝の気持ちを込めまして、今年もより一層、『本と人と街』のつなが
 りを大切に、一緒に楽しめるイベントを盛り沢山にご用意いたしました。
                                                   ─チラシより─

 ⇒http://bookbooksendai.com
  お問い合わせは Book!Book!sendai2013実行委員会
     TEL090-2954-7719 Mail:info@bookbooksendai.com

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 □『作家-作品-蔵書票』
  book cafe火星の庭、書本&cafe magellan、ギャラリー・ターンアラウンド
  にゆかりのある作家の作品と蔵書を展示。

  ◆日時:6月19日(水)〜30日(日) 11:00〜20:00(日曜日18:00)
                              月曜休廊
  ◇場所:ギャラリー・ターンアラウンド
      仙台市青葉区大手町6-22久光ビル TEL022-398-6413
  ★入場無料
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 □『私の蔵書票』in Gallery J
  60数名の作家による蔵書票作品の展示。注文制作でなく、作家自身のための
  「自票」展。繊細な「紙の宝石」の世界。

  ◆日時:6月21日(金)〜25日(火) 11:00〜18:00(最終日17:00まで)
  ◇場所:ギャラリーJ 仙台市青葉区一番町2-2-8IKIビル8F
                  TEL022-204-9318     会期中無休
  ★入場無料

  ☆☆[消しゴムはんこのワークショップ]☆☆
  ◆日時:6月22日(土) 15:00〜17:00
  ★参加費:1500円(材料費込)  
  ☆詳細は ギャラリーJ までお問い合わせください。
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 □タコシェと火星の庭の往復書架
  東京・中野のタコシェの魅力的な小出版物が火星の庭に勢ぞろい。
  逆柱いみり、山川直人、友沢ミミヨ、関根美有、makomoの原画展も同時開催。

  ◆日時:6月20日(木)〜7月8日(月) 11:00〜19:00 火・水/定休
  ◇場所:book cafe 火星の庭 仙台市青葉区本町1-14-30ラポール錦町1F
                  問い合わせは kasei@cafe.email.ne.jp まで
  ★入場無料

  ☆☆タコシェ店主・中山亜弓さんトーク☆☆
  ◆日時:6月23日(日) 18:30〜20:00
  ◇場所:book cafe 火星の庭
  ★参加費:1000円(ドリンク、紙モノお土産つき) 要・事前申込

  ⇒6月15日(土)〜30日(日)まで、東京中野・タコシェにて火星の庭の本と
   モノを展示販売します。
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 □ピックアップ ティー&ブック  LUPICIA×三角フラスコ
  小説・詩・日記などからセレクトした文学を耳で味わっていただきます。
  音楽を聴くようにリラックスして、特別な午後をお過ごし下さい。

  ◆日時:6月22日(土) 14:00〜 (13:40開場)
  ◇場所:ルピシア仙台一番町店2階 tea room
      (仙台市青葉区一番町3-6-1一番町平和ビル2F)TEL022-217-1510
  ★参加費:予約2000円、当日2500円 (お茶付き、ポットサービス)
       予約満席の場合は当日券は販売しません。
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 
 □『太陽の言葉、月の音楽
                     tico moon live in stock with Koji Takeda』
  アイリッシュハープとギターのデュオ「tico moon」のライブ。
  詩人「武田こうじ」のリーディングによるセッションも。

  ◆日時:6月25日(火) 19:30〜 (19:00開場)
  ◇場所:stock(仙台市青葉区一番町1-12-7中川ビル201)
  ★参加費:3000円
       申し込みは、stock店頭か http://www.stock-web.com
                                      info@stock-web.com まで
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 □イメージと出来事のあいだ 佐々木敦による映画講座
  映画を観る楽しみを癖にしよう。
  佐々木敦さんを招いての映画のみかた講座を開催。

  ◆日時:6月29日(土) 14:00〜17:00
  ◇場所:ゼロスペース(仙台市青葉区春日町7-7山内ビル1F)
    ★参加費:1回1000円(8/3、8/30も実施します)
  ☆定員:40名(事前申し込み優先)
      申し込みは、 kayeru@guitar.ocn.ne.jp
    ●講師:佐々木敦(批評家)
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 □人も歩けば本に当たる─toko!toko!Sendai vol.4
  仙台のまちを舞台につれづれ団から与えられる「本」に関する指令をクリア
  しお宝を手に入れろ!制限時間は3時間。

  ◆日時:6月30日(日) 13:30〜17:00 
  ◇集合場所:仙台中心地(参加チームにのみ別途お伝えします)
  ★参加費:1チーム2000円
  ☆定員:10チーム(1チーム2名)
  申し込みは、メールにて事前ご予約を。tsurezuredan@gmail.com
  その際、チーム名、参加者全員の名前、代表者の電話番号をご明記下さい。
  締切は、6月27日(木)です。

 ■Sendai Book Market 一箱古本市  Book!Book!sendai
 └─────────────────────────────────
  年に一度、サンモール一番町商店街が本であふれるマーケット。
  古本市やカフェ、仙台にまつわる本の数々、また県外からのゲスト出店の
  参加も見逃せません。

 ◆日時:6月22日(土) 11:00〜16:00
 ◇場所:サンモール一番町商店街

 ★参加:東北ブックコンテナ、Book!Book!神社のおみく詩、ふきながし喫茶室、
         出張わめぞ、ビブリオ・バトル、
         絵本と木のおもちゃ横田や/こどもとあゆむネットワーク、多数参加!

 
 ■ 【本の学校】
      日本一の文学賞を創った現場の書店員たちが語る〔本屋大賞〕
                        10年目の告白

  --------------------本の学校連続講座 第10回

 └─────────────────────────────────

 ◆日時 : 2013年6月19日(水) 18:30〜20:30(受付・18:15〜)
 
 ◇場所 : <岩波セミナールーム>
 
        101-0051 千代田区神田神保町2-3-1岩波アネックスビル3F
 
 ★参加費 : 5000円 ※当日・現金精算のみ(要事前予約)
 
 ⇒申込先;http://my.formman.com/form/pc/ZVAIWktrDHStactF/[受付フォーム]
 
 ☆講師:内田剛(三省堂書店)飯田和之(芳林堂書店)杉江由次(本の雑誌社)
 
 主催・問合せ先;本の学校事務局・郁文塾
               info@honnogakko.or.jp 085-931-9231
 
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   以上、アース・インテグレート川口 正氏の
   <関西・業界トピックス>13・06・03より抜粋掲載させて頂きました。
  いつもありがとうございます。

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 ■あとがき
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 ふたつの新連載が始まります。本と45年、図書館と40年の関わり、現役図書館
 員でいらっしゃる停雲荘主人さん。片や、やはり現役書店員。食べ物やコミッ
 クをこよなく愛す豆大福さん。新鮮な話題をお楽しみください。畠中理恵子
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 おり、広告は随時募集中です。詳細はメールにて編集同人までお尋ね下さい。
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