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[本]のメルマガ vol.334
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□■[本]のメルマガ【vol.334】2008年9月25日発行 http://honmaga.net/
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□■     創刊は1999年5月10日、現在の読者数は6393名です。
■□ 「まぐまぐ」で、殿堂入りメールマガジンのひとつに選ばれました。
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★トピックス
→人材募集とか、雑誌創刊とか。イベントや講演情報なども。

★特別掲載「『野生のアノマリー』日本語版序文」/ アントニオ・ネグリ
→ドゥルーズ絶賛の画期的スピノザ論、待望の日本語訳がついに来週発売!

★特別掲載「ハイジャッキング・アメリカ」/ スーザン・ジョージ
→アメリカ人はいかにして宗教的世俗的右派によって洗脳されたか。

★「ぼくたちが本と出会うときのこと」/ 内沼晋太郎
→ポスト洋販時代の現在、洋書販売の世界がなんだか面白くなってきた。

★「版元営業日誌「てんやわんやですよ」」/ 横森毅
→版元営業マンのリアルな声。今回で連載最終回! ご愛読に感謝!

★「近刊チェック《知の近未来》」/ 五月
→主に人文書の近刊から要チェック本を拾います。10月刊行予定の本。

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★PR★ 原 書 房 最新刊 ★ http://harashobo.co.jp/

『マッキンダーの地政学:デモクラシーの理想と現実』
H・J・マッキンダー著 曽村保信訳 3360円 ISBN:978-4-562-04182-4
現代地政学の祖マッキンダーの最重要文献。新装版で復刊。

『マハン 海上権力史論』
A・T・マハン著 北村謙一訳 3360円 ISBN:978-4-562-04164-0
世界の海軍戦略に決定的な影響を与え続けてきた名著の新装版。
解説=戸高一成「常に新しい時代背景の中で読まれるべき書物」
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■トピックス
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■工作舎が編集者を募集中、応募締切08年10月末

版元の工作舎が編集者を募集中。「30歳くらいまでの編集者求む。仕事内容は、
書籍の企画・編集およびクライアントから受注した販促ツールやパンフレット
などのページ物の企画・編集制作。08年10月31日締切」とのこと。

詳細は右記をご覧下さい→ http://www.kousakusha.co.jp/recruit.html

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出版業界求人情報サイト「出版ドットコム」→ http://www.syuppannavi.com/
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■新たなヴィジョンを拓く労働問題総合誌「POSSE」が創刊

「新たなヴィジョンを拓く労働問題総合誌」をテーマに、20代の若者が主体と
なり、労働や貧困の観点から現在の社会を変えていくために必要な分析や政策、
運動について議論する季刊誌「POSSE」がNPO法人POSSEによって今月7日に創刊
された。

NPO法人POSSEは、「若者が働くこと」に関する様々な問題に取り組む団体。労
働相談を中心に、若者が労働法の知識を知ることのできるイベントの開催や、
街頭での若者アンケート調査活動、政策提言などを行っている。

創刊号のメインテーマは「派遣労働問題の新段階」。日雇い派遣の禁止や秋葉
原事件の背景が議論されるなか、派遣労働の根本を問う特集になった。また、
「マンガに見る若者の労働と貧困」についても特集しており、最近の若者文化
における労働や貧困の描かれ方についても、分析を試みている。

下記の公式ウェブサイトから購入が可能なほか、紀伊國屋書店新宿本店、ジュ
ンク堂書店新宿店、東大生協駒場書籍部、模索舎(新宿)などで店頭販売され
ている。以後、ブックファースト京都店をはじめ、店頭での販売が拡大する見
通しだ。税込850円。次号は12月中旬刊行予定。

htp://www.npoposse.jp/magazine


■エフスタイルトークショー「地域の作り手と生活者をつなぐデザイン」

地場産業の作り手と生活者をつなぐ新しいビジネスの形をゼロから築き上げ、
土地に根付いた産業の中で、生活に関わるものをデザインし、モノ作りの現場
から生活者へ商品を届けるまでの工程をすべて行う、二人の女性ユニット「エ
フスタイル」がスタートして、8年。その試行錯誤の連続の中には、仕事や物
事、考え方についての多くの可能性、多くのヒントがある。『エフスタイルの
仕事』(アノニマ・スタジオ)発売を記念して、これまでの仕事や書籍化に至
った経緯などを語る。


◎エフスタイル(五十嵐恵美・星野若菜)トークショー「地域の作り手と生活
者をつなぐデザイン」進行:丹治史彦(アノニマ・スタジオ主宰)

日時:08年9月27日(土)19:00〜20:00(開場18:45〜)
会場:青山ブックセンター本店内・洋書コーナー
定員:50名様
電話:青山ブックセンター本店 03-5485-5511
料金:無料、要電話予約。

※ご予約いただいたお客様にはお席を用意いたします。
※開演時間を過ぎてからの場合は、ご予約いただきましてもお席の用意ができ
ないことがございますので、御注意ください。

http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200809/2008927.html


■国際シンポジウム「もうひとつの日本語」@青山学院大学文学部

日時:08年9月27日(土)13:00-17:00
場所:青山学院大学 11号館 1135教室
交通:東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道駅」B1出口 徒歩5分
JR山手線・東急東横線・京王井の頭線「渋谷駅」宮益坂方面出口 徒歩10分
地図: http://www.aoyama.ac.jp/other/access/aoyama.html

主催:青山学院大学文学部日本文学科(電話03-3409-7917)

趣旨:かつて《文学》は、どこか特定の国家の名を冠して呼ばれ、理解されて
きた。国名プラス文学という枠組みは、私たちが《文学》を理解する際の安定
した環境となってきた。《日本文学》という枠の外側に身を置いて、そこから
あらためて《日本語》を考えることはできないだろうか。今回の国際シンポジ
ウムは、その思いを出発点としている。

今回は《日本文学》の風景の外から《日本語》の表現者を迎え、ともに《日本
語》あるいは《言葉》についてもうひとつ遠近法がありえないかについて考え
る。小説、政治思想と詩、翻訳。それぞれに異なる表現の場所から、どんな
《日本語》が聞こえてくるだろうか。その響きに耳を傾けることから始めたい。
その響きは、安定した《日本文学》の環境、その基底材たる《日本語》を深く
当惑させずにはおかないことだろう。当惑し、そして、《日本語》との間の緊
張感をふたたび取り戻したいと思う。

プログラム:
第一部
講演「文学的想像力と普遍性」金石範(キムソクポム、小説家)

第二部
報告「翻訳の現場――李箱「翼」をめぐって」崔真碩(チェジンソク、青学大
非常勤講師、現代朝鮮論、翻訳家)
報告「引揚者の日本語」佐藤泉 青学大教員
報告「菊池寛と朝鮮」片山宏行 青学大教員

討議 司会・李静和(リジョンファ、成蹊大学法学部、政治思想、詩人)


■来日イベント「作家マリー・ンディアイを囲んで」

セネガル系フランス人の作家マリー・ンディアイ(Marie NDiaye, 1967-)が
来月初来日する。著書『ロジー・カルプ』(早川書房、08年10月近刊)、『心
ふさがれて』(インスクリプト、08年10月近刊)、『ねがいごと』(駿河台出
版社、08年11月近刊)のプロモーションを兼ね、11月までの滞在中に、講演等
を行う。既訳書:短編集『みんな友だち』(インスクリプト、06年5月)。

◎作家マリー・ンディアイを囲んで

日時:10月22日(水)19:00〜
場所:東京日仏学院 エスパス・イマージュ
新宿区市谷船河原町15 JR飯田橋駅西口より徒歩7分
http://www.ifjtokyo.or.jp/apropos/acces.php

聞き手:笠間直穂子(『みんな友だち』『心ふさがれて』『ねがいごと』訳者、
上智大学非常勤講師)、ミカエル・フェリエ(作家、中央大学教授)

後援協力:在日フランス大使館、中央大学、早川書房、インスクリプト、駿河
台出版社


■恒例! 第三回「秋も一箱古本市」@谷中・根津・千駄木

日時:08年10月12日(日)11:00〜17:00 雨天の場合は13日(月祝)に順延
場所:不忍ブックストリート(最寄り駅:[東京メトロ 千代田線]西日暮里、
千駄木、根津。[JR]西日暮里、日暮里。

それなに、そこどこ→ http://d.hatena.ne.jp/seishubu/
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■特別掲載「『野生のアノマリー』日本語版序文」/ アントニオ・ネグリ
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 本書が出版されてから、すでに25年が過ぎた。本書は獄中で書かれたもので
ある。いまとなっては、どうやってこの本を書いたものか自問しても、その答
えは見つからない。

 読み返すたびにわたしの抱いている驚きは大きくなる。とりわけ、本書が依
然現役でスピノザ関係の文献のなかで頻繁に取りあげられ、肯定的ないし否定
的に論じられていると知ったときの驚きははかりしれない。

 さらにまた私を驚かせるのは、「野生のアノマリー」におけるいくつかの主
張ないし論証にたいして否定的に反応している批判であってもやはり、絶対的
存在のなかに様態的個物性を構成するエネルギーを見いだした著者としてのス
ピノザ、様態的個物性の集合のなかに生の形態と諸制度の存在論的発展を見て
とり、共通概念のなかに理性の展開を見てとった著者としてのスピノザ、とい
う解釈に改めるべきところはない、ということは十分受け入れている、にもか
かわらず、かれらは批判をおこなっているという点である。

 そのなかには、コナトゥスのもつ物質性から欲望のもつ身体性を経て、愛の
もつ知性へと遡上する力能の連続性にスピノザの読解を依拠させることは、
「精神の仕事business dello spirito」のようなものだと考えたものもいた。
(それも、まるでこうした仕方で、困難な生のなかで戦っている人間にたいし
て、過大な期待の根拠が示され、幻想的効果が構築されるかのように、である)。

 反動的な憤激もあらわに、マルチチュードによる「絶対的な普遍的民主制
democratia omnino absoluta」が革命的な役割を担うことを否定しようという
試みも見られた。スピノザは、革命のためにこの概念を構想したというのにで
ある。

 しまいには、力能と権力の対立があまりに強調されていると解釈しようとす
るものまであらわれた。こうした対立はじっさいはつねに相互作用的なものな
のだが、かれらはその対立の中にある種のマニ教的二元論が生じていると見て
とったのである。しかし、これらの批判は、結局収支決算してみればさほどの
収益をあげたわけでもなかったし、われわれの全体的な解釈を更新しようとい
う試みがそこから生まれることもほぼなかったのである。

 いま、私は改めて驚いている。だがどうしてだろう? 驚くのはもうやめる
べき時だ。むしろ認識すべきは、この「野生のアノマリー」が決定的に、「68
年」以降に(「現実的社会主義」の栄光と災厄とを受け継いで)、精神科学の基
盤を、とりわけ、資本主義的生産様式の変容と、均一化した大多数の人間の主
張とにたいして行動を起こそうとする意識と意志を、新たに決定的に再構築し
たということ、革新と革命のエピステーメーの一部になったということだ。

 わたし以外にも、多くの人びとが未来の共産主義のエピステーメーの構築へ
向けて働いた。なかでも、スピノザを扱った者としてはマトゥロンとドゥルー
ズがいた(この二人に比べれば、わたしなどものの数にも入らないと思う)。か
れらもまた、欲望という基礎から民主主義の革新という高みへと向かう人間の
歴史の再構築という分野に取り組んでいた。かれらの前には現象学や構造主義
の学派が、第二次世界大戦中、大きな矛盾を抱えたこれらのプロセスや、ヨー
ロッパや先進資本主義世界全体でこの道を突き進もうとしていた労働者闘争に
ついて考察していた。

 スピノザと「68年」、「68年」とともにあったスピノザ、そして「68年」以
降のスピノザの再読解、これは哲学史的にはいいサブタイトルであり、いい
「トポス」だろう。だがそれは、哲学の資料体を、精神の超越性に組み込んで
無効化することを目的とする哲学史にとってではない。われわれがプラグマテ
ィックに(理性の批判的冒険を通じて、マルチチュードの活動の経験を通じて)
自由の実現へ向かう歩みを手助けしてくれるような哲学史にとってである。

 われわれは新たな時を迎えている。「現実的社会主義」の崩壊後、資本主義
は新たな局面を提示しようと試みてきた。認知的労働のヘゲモニー、金融的次
元、帝国の拡張……しかし、なにひとつとして成功していない。おそらく、そ
れらはそれほど強く望まれていたわけではなかったのだ。というより、そもそ
もそれは不可能だったのだ。

 スピノザが述べていたように、矛盾は「外」にあるのではなく、つねに「内」
にあるがゆえに。ネオリベラリズムとそのエリートたちは、新たな戦争と破壊
を通じて、世界を新たな危機へと導いてきた。「極悪の野蛮人」、バルフ・ス
ピノザはこんどはこのような非難をかれらに投げつけるかもしれない。

 スピノザの思想の布置は、近代の始まりにおいて「異形」として登場したが、
いまや近代の終わり、かつて「ポスト(〜以降)」と呼ばれていたものが同時代
的になるこの時に、根本的に「オルタナティブ」なもの、実際的に革命的なも
のとして姿を現す。

 「野生」というあの規定は、十七世紀の反宗教改革的の重苦しい雰囲気との
衝突のなかで、スピノザ思想の危機的かつ構築的な経験を特定するものであっ
た。こんにちではまったく別なパースペクティブ、すなわち転覆の経験の多様
性と、マルチチュードの生き生きとした力能の励起のなかでそれが称揚されて
いる。

 したがって、この作品が再び読み直されるようになったとしても、わたしは
もはや驚かない。そのなかには実現しつつある欲望があり、そこではひとつの
布置が構成されるにいたるのである。おそらく、ひとたび生が神的なものの幻
想と手を切るや、無限が(ドゥルーズがわれわれに教えたように)われわれのな
かに実現する、すなわち、欲望と現実性の一致の中に。しかし、これもまた、
スピノザが革命という普通名詞で呼んだものにほかならない。


※本稿は株式会社作品社の許可の下、特別掲載したものです。掲載にあたり、
読みやすいように改行を増やしていることをお断りしておきます。翻訳は、
杉村昌昭さんと信友建志さんによるものです。(C) Sakuhinsha, 2008.


野性のアノマリー――スピノザにおける力能と権力
アントニオ・ネグリ:著 杉村昌昭+信友建志:訳
本体5,800円 46判上製536頁 ISBN978-4-86182-203-2 【9月30日発売】  

スピノザを現代に蘇えらせた歴史的名著。刊行から27年、翻訳不可能とまで言
われたネグリの名高き代表作の待望の邦訳。「我々のスピノザ理解を刷新した
偉大な本」(ジル・ドゥルーズ「序文」より)。
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■特別掲載「ハイジャッキング・アメリカ」/ スーザン・ジョージ
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 私がこの文章を書いている現在、2008年の次期大統領選に向けた選挙運動の
真っ最中であり、多くの人々は、ブッシュの退陣と共和党の敗北を心待ちにし
ている。その時、アメリカ合衆国は正常に戻るだろうと彼らは信じている。

 そうであればどんなにいいことだろう! 私もまた、二一世紀の最初の数年
間におけるおぞましい異常事態が、朝になれば消えてなくなる悪夢のように記
憶から消え去ってくれるだろうと信じたい。

 しかし、事態はそう簡単にはいかないだろうと私は思っている。そして、本
書〔『「アメリカは、キリスト教原理主義・新保守主義に、いかに乗っ取られ
たのか?」』〕の核心は、なぜそうなのかを説明することにある。本書は、し
たがって、「テロとの戦い」や「悪の枢軸」や、その他、ブッシュ=チェイニ
ーの外交政策ないし国内政策の産物に関する本ではない。そうではなく、本書
はむしろ、そのような産物を可能とした政治的・知的・文化的環境に関する本
なのである。

 私が論じたいと思うのは、アメリカ文化の長期にわたる右傾化が少なくとも
1970年代からずっと進行し、それが成功を収めてきたこと、その指導理念が、
政策を左右する持続的な権力を獲得するに至ったこと、そしてこの新たな信念
体系――世俗的および宗教的なそれ――は、別の政党ないし別の大統領が権力
に就くというだけの理由では、根本的には変わりそうもないということである。

 「新自由主義」と「新保守主義」は、このシステムを叙述する際に最も頻繁
に用いられる用語であり、これらの用語は一定の原理と理念の一貫したまとま
りを表現している。この文化は実に根気強く構築されてきた。それはアメリカ
社会全体に、すなわちその指導層から社会の最下層に至るまで深く浸透してい
る。この文化の諸前提はたいてい語られないがゆえに、疑問に付されることも
ない。それにもかかわらず、それは、アメリカの政治の重心をはるかに右へと
移動させることに成功したのである。

 急進的キリスト教右派について、ピューリッツァー賞の受賞者で『ニューヨ
ーク・タイムズ』の元記者クリス・ヘッジスは、アメリカ型のファシズムの萌
芽であるとみなしている。貧困層のみならず、生活を脅かされ不安定化してい
る中産階級のますます増大しつつある部分もまた、絶望の中に投げ込まれ、魂
をなくした画一的な無関心の世界に囚われ、自分たちは完全に見捨てられ孤立
していると感じている。

 彼らはしばしば教会のうちに癒しと慰めを見出す。教会は、コミュニティと
ユートピアを、そして彼らの多くにとっては復讐を約束しているからである。
このような敬虔な信者(チャーチ・ゴウアー)のほとんどは、まさに「失われ
た魂」であり、しばしば奇抜な信仰に飛びつく。彼らの多くは熱心な理想主義
者ないしユートピア主義者でさえあり、その大多数は真面目な信者であって、
けっして悪人ではない。それにもかかわらず彼らは容易に操作される。

 一部の福音派キリスト教指導者は、まぎれもなく危険なデマゴーグであり、
彼らの夢は、アメリカ合衆国に擬似ファシスト的神政政治を確立することであ
る。ヒトラーによる支配が始まった一九三〇年代初頭のドイツとの比較を持ち
出しても不公平ではあるまい。キリスト教右派の指導者たちは、どのようにし
て大衆を操るべきかを知っており、これらの軍勢が自分たちの指導に従うこと、
少なくとも最初のうちはそうであることを確信している。ちょうど、彼らの前
例となった人々が無批判にヒトラー、ムッソリーニ、その他の独裁者たちに従
ったように。

 9・11事件並みのさらなるテロリスト攻撃のような何らかのきっかけとなる
事件が勃発したり、あるいは、破滅的なエコロジー危機が生じたり、経済的メ
ルトダウンが発生したりしたら、それは右派キリスト教指導者たちにとって願
ってもないチャンス到来ということになるだろう。伝統的な主流派キリスト教
徒のつましい影響力が日々失われていっている中で、これらの右派キリスト教
指導者に対抗しうるような勢力は皆無である。ほとんどのアメリカ知識人と中
上層市民は、この脅威を真剣に受け止めていない。彼らにとっては、数千万人
の信者たちとは単なる「変わり者」か「キリスト・フリーク」にすぎず、真の
政治勢力ではない。

 読者のみなさんも、こうしたアメリカの宗教の現状、ぞっとするような不平
等の拡大、終わりなき戦争、アメリカの支配階級の貪欲さ、ますます多くのア
メリカ人が絶望的状態に陥っていること、こうしたことには気づかれていると
思う。本書の目的は、どのようにして、こうしたことが起こったのか? とい
う問いに答えることである。


※本稿は株式会社作品社の許可の下、スーザン・ジョージ著『いかにして、キ
リスト教原理主義・新保守主義は、アメリカを乗っ取ったのか?』の序文を特
別に抄録したものです。掲載にあたり、タイトルを原書名の『ハイジャッキン
グ・アメリカ Hijacking America』から借用しました。また、読みやすいよう
に改行を増やしていることをお断りしておきます。翻訳は、森田成也さん、大
屋定晴さん、中村好孝訳さんによるものです。(C) Sakuhinsha, 2008.

アメリカは、キリスト教原理主義・新保守主義に、いかに乗っ取られたのか?
スーザン・ジョージ:著 森田成也+大屋定晴+中村好孝:訳
本体2,400円 46判上製372頁 ISBN978-4-86182-218-6 【9月30日発売】

ブッシュ後、アメリカは変われるか? デモクラシーは姿を消し、超格差社会
の貧困大国となり、教育の場では科学が否定され、子供たちの「愚鈍化」が進
む。アメリカは“彼ら”の支配から脱出できるのか。
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★PR★作品社の新刊★ https://www.tssplaza.co.jp/sakuhinsha/

INTRODUCINGメディア・スタディーズ
ジャウディン・サルダー+ボリン・ヴァン・ルーン:著
田村美佐子+町口哲生:訳 町口哲生:解説
本体1,600円 A5判並製196頁 ISBN 978-4-86182-204-9

広告・テレビ・映画・新聞・雑誌・ニュース・コミックス・アニメーション・
ラジオ・ビデオ・インターネット――我々は、それらメディアをどのように読
み解き、活用すべきか。イラスト図解入門書。
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■「ぼくたちが本と出会うときのこと」/ 内沼晋太郎
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第40回:これから面白くなるかもしれない洋書のこと

 ぼくは、ほとんど英語が話せない。読むのもスピード自体ものすごくかかる
から、実践には到底使えない。それもたいていはだいたいの意味しかわかって
いないし、そもそも意味を取り違えていることも多い。どうにかしなければと、
なるべく読むようにしているけれど、いまのところは全然だめだ。

 日本で一番大きかった洋書取次、洋販が自己破産してからもう2ヶ月が経と
うとしている。その内容の詳細も、かつての社長を中心とした経緯も、ブック
オフによるABC支援の話も、既に多くの人が書いているので。特に詳しい人間
でもないぼくが繰り返すことはやめるけれど、とにかくまず多くの洋書取扱書
店で行われたのは、在庫品のセール販売と、洋雑誌コーナーの苦肉の修正であ
った。

 洋書取次は数多くあるけれど、特に週刊や月刊のメジャーな洋雑誌に関して
は、ほぼ洋販が独占していた。だから洋雑誌コーナーを持っている書店ではそ
れまで扱っていた雑誌が入荷しなくなり、たいていは見た目や話題が洋風の雑
誌で埋め尽くしたり、特集を組んだりしていた。『+81』で埋め尽くされた棚
も見たし、『m/f』と『mommoth』のバックナンバーフェアをやっているところ
もあった。それらは、いつしかまた洋雑誌の取扱が可能になる日を待っている
ように見えた。

 ところでぼくが自分の仕事を説明する中で、本のコーディネイトについて話
をするとよく「洋書とかですよね」と言われる。〈アパレルやカフェ=写真集
や画集などを扱っている=洋書〉というのがたいていの人のイメージのようで、
実際ぼくは和書をメインにすることが多いのだけれど(その理由は説明すると
長くなるのでここでは割愛するけれど)、それ以前の事実として、もちろん写
真集や画集ばかりが洋書ではないのだ。世界で一番流通しているのは英語で書
かれた活字の本のはずなのだけれど、ぼくらは日本語というマイナーな言語を
母国語としている。実際それらの流通量はとても少ない。

 オンライン書店のAmazonでは、ただ検索性が高く家に持ち帰る手間がかから
ないというだけではなく、洋書の値段もいちばん安いことが多い。絶版になっ
て見つからないものも世界中のオークションサイトで探すことができるし、洋
書は和書よりもずっと、インターネットの優位性が発揮される商品なのだ。も
ちろん洋販以外の取次も数多くあるし、日販が新しく子会社を作るということ
ではあるけれど(※1)、その大前提は変えることができない。

 しかし実際は英語がある程度できたり、あるいはぼくのように勉強しなけれ
ばと思っている日本人は山ほどいる。グローバル化するビジネスにおいて云々
というまでもなく「英語くらい話せなきゃね」という風潮は未だ高まる一方だ。
にもかかわらず、洋書に「出会う」ことができるリアルな場所に存続の危機が
訪れてしまうというのは、なんだかきびしい現実だ。

 それはぼく自身がそうであるように、ふらりと訪れた書店で洋書に「出会う」
楽しみを味わえるほどの英語力がなかったり、もしくはその英語力はあっても
読書の習慣がなかったりすることの表れでないとも言えない(そして、今はま
だ回復し存続する方向に向かってはいるが、同じ危機が洋書だけでなく、本そ
のものにも訪れないとも限らないことを示唆していないともいえない)。

 ぼくは最近「〈本〉をブランディングする」ことの重要性をずっと感じてい
て、そろそろ動き始めようと思っていたのだけれど、ひょっとするとそれ以前
に「〈洋書〉をブランディングする」ことのほうが重要なことかもしれない。
時代をイメージするのに書店の棚というのはとても生きたメディアだと思うけ
れど、洋書にリアルで「出会う」場所を成立させられない(そして仮に存在し
ても使いこなすことができない)ということは、世界のことをイメージするた
めの道具をひとつ失うということだ。「英語学習」自体はこれほどメジャーで
イメージもいいのに、それが力強く「洋書」に紐づいていないことには、国レ
ベルのキャンペーンを行ってもいいくらいの、もっと根本的な問題解決の糸口
があるような気がしてならない。

 その一方で、ブックオフ白金台店は売場面積80坪、在庫4万冊という、グル
ープ最大の洋書売場を設置した(※2)。記事によると「港区は、人口の1割
強に当たる22,000人が外国籍の住民。各国の大使館や領事館などの施設が多数
あり、洋書の需要が見込める」とのことで、特殊な立地に拠るところが大きい
が、「今後は海外の店舗とも連携し、アメリカやフランスの店舗利用者から買
い取った洋書を直輸入して販売する」とのことで、つまり洋販同様、輸入業を
やるということだ。和書においてもブックオフの功績(もちろん意見を異にす
る人もいるだろうけれどぼくは「功績」だと思っている)は大きいが、ABCを
ブックオフが支援するというのと時をほぼ同じくしてこういうことが起こると、
日本の洋書を変えるのもひょっとしたらブックオフなんじゃないか、という気
もしてくる。なんにせよ今だからこそ、洋書が、これから面白くなりそうな予
感がするのだ。

※1:日販 洋書輸入販売の新会社を設立
http://www.nippan.co.jp/news/2008/0826.html

※2:白金台の「ブックオフ」がリニューアル 洋書売り場強化、4万冊に
(品川経済新聞)
http://shinagawa.keizai.biz/headline/371/


◎内沼晋太郎(うちぬま・しんたろう):「numabooks」代表。「book pick
orchestra」発起人。http://numabooks.com
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★10月8日(水)20時〜「ぼくたちと本とが変わるときの話 第5回」
詳細は近日アップ予定! CAMP http://ca-mp.blogspot.com/
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■「版元営業日誌「てんやわんやですよ」」/ 横森毅
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◎最終回:いい出会いが豊かな人生を運んでくる

本日、締め切り当日。いつものように、あたふた書き連ねております。最初の
頃は3日くらい前になるとメールの受信トレイに五月さんから「督促状」が舞
い込み、泣きながら書いておりましたが、最近では、たびかさなる遅れから、
五月さんもあきれて文句も言わなくなりました。

先輩あっての怠け者。不肖横森、いかせていただきます。

そうそう、このあいだ、別の会社の友人と、いつもの神保町の焼き鳥屋で飲ん
でた時に、初めて「横森君、メルマガ読んでるよ。」って言われました。飲ん
でる席だったので、ホントかどうかは怪しいですけど。

僕の駄文なんて、読んでくれている方なぞいないと思っておりましたので、
たった一人だけど、神保町の焼き鳥屋で年齢のそう違わないHさんに共感して
もらったことは嬉しかったなぁ。

さて私、プロフィールにもありますように1977年生まれ。今年31歳の某法経書
版元営業マン、です。30そこそこのくせに時代のずれた根性論を振りかざし、
この1年近く、本号の一角にお邪魔していましたが、今回で一度休養をとらせ
ていただくことになりました(クビ? ではないですよ)。

この業界、明日がどうなるかもわからないほど、混沌としています。どんな状
況にあるのかが、わからない。業界紙を読んでも、さっぱりわからない。そん
な混沌とした状況下、たかだか8年目(専門書って年齢層厚いんですよ…)の
人間が、6000人以上の方に向け、10回ほどでしたが、業界のことに幾許かの考
えを申し上げる機会を持たせていただけたことは、緊張はしましたが、楽しい
ことでした。

小さな会社で日々、鬼瓦や雷、いえ、社長をはじめ上司の方からの攻撃をかわ
し、なんとか頑張っている毎日、悶々としていた僕を宥めすかし、無理にでも
ここに書かせてくれたのは、五月さんなりの後輩指導だったんでしょう。

そんな先輩方とお付き合いをして、また、この8年間を振り返って思うことは、
「いい出会いが豊かな人生を運んでくる」ってことでした。そんないい人たち
に会えるような、頑張っている自分でいようっていう気持ちがモチベーション
でした。

頑張ったからって報われるわけではないけれど、やったことで無駄なことは一
つもないと信じています。有形無形、どんな形であれ、なんらかの形で自分に
返ってくるように思いますから。

みなさん、ありがとうございました。また近く、「営業日誌『てんやわんやで
すよ』ふたたび」でお会いできればと思います。


◎横森毅(よこもり・たけし):1977年生まれ。某法経書版元営業マン。
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■「近刊チェック《知の近未来》」/ 五月
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野村ホールディングスが米証券業界第四位だったリーマン・ブラザーズのアジ
ア・太平洋部門と欧州部門を買収し、三菱UFJフィナンシャル・グループが同
業界第二位のモルガン・スタンレーの筆頭株主になる見通しである。ネットで
はこれを「日本復活の兆し」と見る人々がいるが、街を見渡せば不景気の秋風
が吹きすさんでいるのは事実で、経済にも、政治にも、制度にも、社会にも、
先行き不透明感と不安感が募るのは否めない。ぼやくだけの中年に成り下がっ
たらしい大人たちが疲労困憊でぞろぞろ歩いている。おや、その中に自分もい
るじゃないか。

そうした世相を反映してか、世間ではいわゆる「自己啓発」系のビジネス書が
溢れかえっている。こうしたら成功する、ああやったら儲かる。正直うんざり
である。ゲームを選ぶか、自己責任を選ぶか。しんどいなあ。

さて、いくらぼやいても仕方ない。新刊の膨大な水流の中に戻らねばならない。
今月末から来月に刊行される各社の新刊で気になったタイトルは、以下の通り
だった。

9月
26日『図書館 愛書家の楽園』アルベルト・マングェル 白水社 3,570円
26日『監獄ビジネス――グローバリズムと産獄複合体』アンジェラ・デイヴィ
ス 岩波書店 2,415円
26日『聖地感覚』鎌田東二 角川学芸出版 2,000円
27日『廃墟ディズカバリー』小林哲郎 アスペクト 2,310円
29日『倉庫――消えゆく港の倉庫 ヨコハマ・ヨコスカ』安川千秋写真 ワール
ドフォトプレス 2,730円
29日『小林多喜二と蟹工船』河出書房新社 1,575円
30日『野性のアノマリー――スピノザにおける力能と権力』アントニオ・ネグ
リ 作品社 6,090円
30日『アメリカは、キリスト教原理主義・新保守主義に、いかに乗っ取られた
のか?』スーザン・ジョージ 作品社 2,520円
30日『日本古代の月信仰と再生思想』三浦茂久 作品社 4,830円

10月
01日『シネマ1*運動イメージ』ジル・ドゥルーズ 3,990円
01日『コスモス』ラズロ+カリバン 講談社 1,785円
08日『コールハースは語る』レム・コールハース+ハンス・ウルリッヒ・オブ
リスト 筑摩書房 1,785円
08日『ボン書店の幻―─モダニズム出版社の光と影』内堀弘 ちくま文庫
998円
08日『茂木健一郎の脳科学講義』茂木健一郎+歌田明弘 ちくま文庫 714円
08日『縄文人追跡』小林達雄 ちくま文庫 756円
08日『つげ義春コレクション――ねじ式/夜が掴む』つげ義春 ちくま文庫
798円
08日『ちくま日本文学(025)折口信夫』折口信夫 ちくま文庫 924円
08日『孫(びん)兵法―─もうひとつの「孫子」』金谷治訳 ちくま学芸文庫
1,155円
09日『神楽感覚――環太平洋モンゴロイドユニットの音楽世界』細野晴臣+鎌
田東二 2,520円
09日『エコ・ロゴス――存在と食について』雑賀恵子 人文書院 2,500円
10日『臨床哲学の知――臨床としての精神病理学のために』木村敏 洋泉社
2,310円
10日『チョムスキー、アメリカを叱る』ノーム・チョムスキー NTT出版
1,680円
16日『マリリン・モンローの最期を知る男』ミシェル・シュネデール 河出書
房新社 2,625円
17日『もっとも美しい対称性』イアン・スチュアート 日経BP社 2,730円
20日『サイボーグ・フィロソフィー』高橋透 NTT出版 2,520円
20日『脳と心』ジャン=ピエール・シャンジュー+ポール・リクール みすず
書房 4,725円
22日『賭博/偶然の哲学』檜垣立哉 河出書房新社 1,575円
24日『正義で地球は救えない』池田清彦+養老孟司 新潮社 1,050円
24日『光の場、電子の海――量子場理論への道』吉田伸夫 新潮選書
1,260円
24日『奇想遺産(2)世界のとんでも建築物語』鈴木博之ほか 新潮社
2,940円
29日『新宗教の本』島田裕巳+藤巻一保+豊嶋泰國 学習研究社 1,365円

11月
15日『「幻」の日本爆撃計画』アラン・アームストロング 日本経済新聞出版
2,100円
20日『夢と精神病』アンリ・エー みすず書房 4,200円
20日『神話論理(IV-1)裸の人(1)』クロード・レヴィ=ストロース みす
ず書房 8,925円


九月の新刊ではまず、明日発売の白水社の図書館本が魅力的だ。版元の説明に
よれば本書は「古代アレクサンドリア図書館、ネモ船長の図書室、ヒトラーの
蔵書、ボルヘスの自宅の書棚など、古今東西の実在あるいは架空の図書館を通
して、書物と人の物語を縦横無尽に語る」とのこと。実在だけでなく、架空の
図書館を語るというのがいい。本好きの人間は、誰しも心の中に、架空の「憧
れの図書館」像を持っているものではなかろうか。ユートピアとしての図書館。

『小林多喜二と蟹工船』は、「KAWADE道の手帖」シリーズの一冊。『蟹工船』
ブームの影響で、日本共産党に一万人入党したというニュースには誰もが驚い
たことだろう。寄稿者は浅尾大輔、雨宮処凜、青山七恵、ECD、小森陽一、
島村輝、日高昭二など。「多喜二アンソロジー」「プロレタリア文学選」など
も併録。見逃せない類書としては、来月中旬にアルファベータから幸徳秋水と
堺利彦の共訳版のマルクス『共産党宣言』が復刊されるとのこと。四六判112
頁定価945円。これまで繰り返し翻訳されてきた古典で、90年代以降も、93年
に太田出版から金塚貞文訳『共産主義者宣言』があり、今年三月にも、三島憲
一と鈴木直の共訳で「コミュニスト宣言」(『マルクス・コレクション(2)』
所収、筑摩書房)が刊行されている。

次に注目したいのは、九月末に刊行刊行される、作品社の新刊三点。ネグリと
ジョージの新刊については、作品社のご好意で序文をこの号に掲載することが
できたので、そちらをご覧いただきたい。ネグリのどこまでも前向きな活力と、
ジョージの容赦ない真実暴露の眼力は、凡百の自己啓発書にまさる。同社がつ
い先日刊行したジャック・アタリの『21世紀の歴史』は某ビジネス街でたいへ
んよく売れているそうだ。願わくばネグリやジョージの新刊も読まれてほしい
ものである。なお、作品社からは来日するはずだったネグリの講演集『ネグリ
幻の日本講演』が刊行予定であることはこれまでも取り上げてきたが、担当編
集者氏によれば「年内には必ず出る」とのことだ。

私の古巣だからと言って贔屓するわけではない。同社三点目の三浦氏の新刊も
素晴らしい。宗教学者の鎌田東二氏は次のように絶賛している。

「八百万の神」と呼ばれる日本の神々の中で、もっとも謎めいた隠された神は
「月神」である。どの段階化で、月の神は「日の神」に取って代わられ、隠蔽
され、その位置を奪われた。本書は、そんな記紀神話以前の「月信仰」の初源
形態を、丹念な文献の考証と大胆な推理と論理展開により浮かび上がらせ、古
代史研究にコペルニクス的転換を迫って激震を走らせ論議の嵐を巻き起こす問
題作である。八百万の神々の体系は再考(再興)・再生されなければならない
のである。

『古代日本の月信仰と再生思想』の版元紹介文にはこうある。「原始、アマテ
ラスは〈太陽〉ではなく〈月〉だった。アマテラス=「太陽神」神話の形成さ
れる以前、古代世界を支配したのは太陰暦であり月であった。万葉集を初めと
する古代資料の精緻な解読を通し、歪められた古代世界の実像を明らかにする
画期的労作」。三浦氏は1934年生まれの研究者。愛知県一宮町の元教育委員で、
本書が著書第一作となるようだ。遅まきのデビュー? いや、年齢は問題では
ない。なかなか挑戦的な内容だと思うがどうだろう。

本書の推薦者鎌田氏にも近刊がある。明日発売の『聖地感覚』(角川学芸出版)
と、来月九日発売の細野晴臣氏との対談集『神楽感覚』(作品社)である。前
者はひょっとすると、柏書房より近刊のはずだった『聖なる場所の感覚――イ
ジゲンヘノタビ』のことかもしれない(國學院大学ウェブサイトの講義シラバ
スには「『聖地感覚』柏書房、2008年」とあるから、ほぼ間違いなさそうだ)。
後者は細野晴臣と即興演奏集団「環太平洋モンゴロイドユニット」によるDVD
「おひらきまつり奉納演奏(71分)」が付属している。楽しみだ。

十月ではなんといっても一日発売のドゥルーズ『シネマ1』だ。本書の発売に
より、ドゥルーズの著作は原著未公刊の講義録群を除き、すべて翻訳されたこ
とになる。十月はさらに、筑摩書房の単行本と文庫のラインナップがいい。

また、人文書院からまもなく刊行される雑賀恵子さんの新刊は、今週青土社か
ら発売されたばかりの処女作『空腹について』に続く、単独著第二弾だ。PR誌
「未来」に05年から07年にかけて連載された「Sein und Essen」を書籍化する
もの。比較文学研究者の西成彦さんが以下の推薦文を寄せている。「他者の死
にとりまかれて生きる私たち。死骸をむさぼる私たち。古典的、宮沢賢治的な
問いを〈エコ〉の時代にあらためて問い直す、不断の思考の実践」。なお、連
載第三回は独立して加筆され、『空腹について』に収められている。

発売日不詳だが、十月の新刊予定には以下の書目もある。

10月
『真理の場所/真理の名前』エティエンヌ・バリバール 法政大学出版局 
2,415円
『フンボルト――地球学の開祖』ダグラス・ボッティング 東洋書林 5,040円
『創造性の宇宙――創世記から情報空間へ』港千尋+永原康史監修 工作舎 
1,890円
『日本の書物への感謝』四方田犬彦 岩波書店 2,415円
『戦争の日本史(3)蝦夷と東北戦争』鈴木拓也 吉川弘文館 2,625円
『聖母像の到来』若桑みどり 青土社 3,570円
『われら瑕疵ある者たち――反「資本」論のために』長原豊 青土社 2,940円
『異端の人物像』テリー・イーグルトン 青土社 3,990円
『リズム・サイエンス [CD付]』P・D・ミラー(DJスプーキー) 青土社 
2,520円
『千のムジカ』平井玄 青土社 価格未定
『ヨーロッパ世紀末の芸術論』ホフマンスタール 青土社 価格未定
『マヤ文明の興亡』J・エリック+S・トンプソン 新評論 4,725円
『エリアーデ自身を語る――迷宮の試煉』ミルチャ・エリアーデ 作品社 
2,625円
『英雄が語るトロイア戦争』ピロストラトス 平凡社ライブラリー 1,365円
『ローマ建国以来の歴史(1)伝承から歴史へ』リウィウス 京都大学学術出版
会 3,197円

ボッティングの定評あるフンボルト伝に注目。アレクサンダー・フォン・フン
ボルト(1769-1859)はドイツの博物学者で探検家(言語学者のヴィルヘルム・
フォン・フンボルトは彼の兄)。近代地理学の祖と仰がれている。かのダーウ
ィンは「フンボルトの著書を読んで自分の人生の方向が決まった」と述べた。
著書の日本語訳に『新大陸赤道地方紀行』全三巻(大野英二郎+荒木善太訳、
「17・18世紀大旅行記叢書」第二期第九〜十一巻、岩波書店、2001年)がある。
主著は博物学の古典である大作『コスモス』。『コスモス』の内容については、
たとえば久我勝利『知の分類史』(中公文庫ラクレ、07年1月)の76頁以下に
簡単な解説がある。

十月は青土社の書目が粒揃いだ。長原氏の単独著は89年の『天皇制国家と農民
――合意形成の組織論』(日本経済評論社)以来であり、約20年ぶりの新刊と
いうことになる。なお、『天皇制国家と農民』は現在オンデマンド版が入手可
能である。


◎五月(ごがつ):某出版社取締役。ブログ→ http://urag.exblog.jp
近刊情報をご提供は ggt0711【アットマーク】gmail.com までお願いします。
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★PR★平凡社の新刊★ http://www.heibonsha.co.jp

流行性感冒――「スペイン風邪」大流行の記録 (東洋文庫 778)
内務省衛生局:編
定価3,150円 全書判456頁 ISBN978-4-582-80778-3

1918年から20年にかけて世界中で猛威をふるった史上最悪の感染症、スペイン・
インフルエンザ。本書は主として日本におけるその流行の状況、予防、病理等
を克明に記録。パンデミック前夜の今こそ読み返すべき貴重な調査報告書。

※次回配本は10月→『完全版 知恵の七柱2』
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三つのエコロジー (平凡社ライブラリー 651)
フェリックス・ガタリ:著 杉村昌昭:訳
定価1,050円 HL判182頁 ISBN978-4-582-76651-6

ガタリ最晩年の思想「エコゾフィー」を説いた重要書。環境、社会、精神の三
領域を統べる美的・倫理的な新たなる知、革命的エコロジー思想の要諦を簡潔
に解き明かす。解説=マサオ・ミヨシ
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ルイ・ボナパルトのブリュメール18日[初版](平凡社ライブラリー 649)
カール・マルクス:著 柄谷行人:付論 植村邦彦:訳
定価1,575円 HL判320頁 ISBN978-4-582-76649-3

独裁者はなぜ国民の圧倒的な支持を得たのか。マルクスの自由で饒舌な語り口
は、サイードやレヴィ=ストロースをはじめとしたさまざまな思想家にインス
ピレーションを与えてきた。柄谷行人「表象と反復」を併録。
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空腹について
雑賀恵子:著
定価2,310円 四六判270頁 ISBN978-4-7917-6438-9

なぜお腹が空くのか。飢えたら殺して食べていいのか。人食いはどうしてタブ
ーなのか。食糧は人口より多いのに飢餓はなぜあるのか。空腹を抱えた身体か
ら始めて、他の人々や世界との関わりを編み直す、みずみずしい思考の軌跡。
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斜めにのびる建築――クロード・パランの建築原理
クロード・パラン(1923-):著 戸田穣:訳 
定価1,890円 A5判変形108頁 ISBN978-4-7917-6440-2

ポール・ヴィリリオとともに『建築原理』誌を創刊し、ジャン・ヌーヴェル、
ダニエル・リベスキンド等へも多大な影響を与えてきた建築家の提唱する「斜
めの建築」の基本原理を図解した古典的名著、待望の初邦訳。
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現代思想 08年10月号 特集「裁判員制度――死刑を下すのは誰か」
定価1,300円 ISBN978-4-7917-1187-1 9月27日発売

討議:刑事司法の死の淵から 安田好弘+森達也
論考:小田中聰樹/今関源成/石塚伸一/浜田寿美男/佐藤幹夫/十川幸司/
坂上香/大竹弘二/郷原佳以/近藤恒夫(聞き手:重田園江)/P・オマリー
(重田園江訳)/重田園江/浜井浩一

次号→11月号「<数>の思考」
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★PR★PARCの隔月刊誌★ http://www.parc-jp.org/alter/index.html

オルタ 08年9・10月号 増頁特集「1995―─あの年、何があったのか。」
本体800円

阪神・淡路大震災、地下鉄サリン事件、歴史認識問題、沖縄少女暴行事件、ウ
ィンドウズ95の発売……。1995年は、「戦後日本」の終わりを印象づける年と
して記憶された。時を同じくして、日本社会の根底では、ある一つのことが起
こり始めていた。対米関係の下での構造改革─―金融・資本の規制緩和、さら
には労働・雇用の規制緩和である。干支が一巡した2007年、労働市場の自由化
は、大きな社会問題となって跳ね返り、当事者による運動や論議がクローズア
ップされた。その段階を経て、残された課題とは何なのか、現状を打開する鍵
はどこにあるのか。「95年以後」を参照しながら、「これから」に備える。

対談:松本哉×イルコモンズ/大澤信亮×湯浅誠
インタビュー:神長恒一(だめ連)
寄稿&連載:生田武志/鶴見済/星川淳/金友子/紙屋高雪/丸川哲史/奥村
恵子/ほか

◎次号予告(10月末発売予定)→08年11・12月号 特集「労働開国?――移民・
外国人労働者・フリーター(仮)」
外国人労働者の受入れに世界一厳格だった日本政府が、ここにきて不可解なス
ピードで転換をアピールしている。向かう先は総下流の労働ビッグバン? 移
住労働「先進国」が抱える問題、送出し側の事情、フリーター運動と外国人労
働者問題の関係、すでに問題が尖鋭化してる現場ルポなどを通して、「開国」
の先にあるものや社会の変質、グローバル化時代の「多文化」や「平等」を考
え、真の問題の所在や必要な施策について問題提起する。
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★PR★白水社の新刊★ http://www.hakusuisha.co.jp/

フッサール――傍観者の十字路 (シリーズ:哲学の現代を読む7)
岡山敬二(1970-):著
定価2,940円 四六判上製250頁 ISBN978-4-560-02471-3

あらかじめFremde(よそ者)な俺たちが立ち止まる、この十字路!〈さいはて〉
のWelt(世界)。終わりなき分岐と合流、在るか無きかも分からぬ〈純粋〉の
探索。もはや救いは…要らぬ!
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ヨーロッパ中世象徴史
ミシェル・パストゥロー:著 篠田勝英:訳
定価6,930円 A5判上製436頁 ISBN978-4-560-02638-0

中世西欧において象徴は、どういう社会的背景から生まれ、また社会にどのよ
うな影響を与えたか。動植物・色彩感覚・名前の流行などのテーマを中心に、
象徴を通して見る文化史。
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★PR★東洋書林の新刊★ http://www.toyoshorin.co.jp/

レオナルド・ダ・ヴィンチ 藝術と発明 機械篇&飛翔篇
カルロ・ペドレッティ+ドメニコ・ラウレンツァ著 池上英洋解説
定価7,140円 B5判函入2分冊 機械篇100頁・飛翔篇120頁 ISBN9784887217461

ルネサンスの巨人レオナルド・ダ・ヴィンチの貴重な手稿400点余りを収めた
ヴィジュアルブック。科学・芸術・建築・解剖学など広範囲に活躍した天才が
いかに「世界」を探求したかが手に取るようにわかる。
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エイミー・ワインハウス――ディーヴァの憂鬱
ニック・ジョンストン:著 押野素子:訳
定価1,680円 B6判262頁 ISBN978-4-86020-295-8

我々が生きる「不健全な時代」にうってつけの、不健全なポップスター、早す
ぎる栄光と悪徳の軌跡! ポスト・フェミニズムの時代を生きる気丈で勝気な
「セックス・アンド・ザ・シティ」世代に捧ぐバイオグラフィ。
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キーラ・ナイトレイ――世界が彼女に恋をする
ブランドン・ハースト:著 堂田和美:訳
定価1,365円 B6判212頁 ISBN978-4-86020-288-0

いま若手のなかでもっとも輝いている女優、初のバイオグラフィ。スキャンダ
ルなしで若くしてハリウッドのトップ・リストに上りつめた成功秘話が明らか
に。お宝写真満載!
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★販売情報★ダンスミュージックレコードが絶版本を販売

2005年に出版され、その後版元倒産とともに絶版となった小島健太郎編『音楽
をよむ』(メタローグ)が、先月(08年8月)からダンスミュージックレコード
で再販売されている。再刊ではなく、絶版本の販売だ。

音楽を読む――ベスト300冊完全ガイド
小島健太郎:編
メタローグ 05年4月 本体2,000円 A5判並製248頁

本書はジャイルス・ピーターソンをはじめ、ディープな音楽シーンに関わるア
ーティストを集めてインタビュー、コラム、ディスクガイドを編んだもの。人
文系の書き手――酒井隆史、東琢磨、鈴木慎一郎、今福龍太といった面々もエ
ッセイを寄稿。現代の汎-音楽ガイドとして優れた一冊だ。

現在、下記のオンラインショップや弊社直営店を中心に、卸先のレコードショ
ップなどで購入できる(書店には卸していません)。

http://www.dmr.co.jp/shop/goods/goods.aspx?goods=2051208080019&mmg
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★イベント情報★京都・ガケ書房のトークイベントとテナント募集

◎古川日出男「朗読+トーク」〜『聖家族』刊行記念

日時:08年09月27日(土) 午後4時〜
場所:ガケ書房(京都市左京区北白川下別当町33 電話075-724-0071)
料金:無料、予約不要
http://www.h7.dion.ne.jp/~gakegake/gake/liveatgake/gakelive_set.htm

向井秀徳などとも朗読ギグを行う野蛮作家・古川日出男。『ベルカ、吠えない
のか』などの名作を越えて、ついに最高傑作『聖家族』(集英社)を刊行!
購入者にはサインも。

※サイン会ですが、こちらも当日に順番でお並びいただく形になります。特に
整理券等は発行いたしません。サインは当日ガケ書房店頭にてご購入いただき
ました古川さんの本のみ対象とさせていただきます。新作「聖家族」の他、既
刊も店頭に並びます。お買い上げレシートを店員にご提示くださいませ。です
ので申し訳ございませんが、本のお持込はご遠慮くださいませ。

※古川日出男公式サイト http://www.shueisha.co.jp/furukawa/

***

◎入り口脇スペースのテナント募集!

店入り口脇、モグラ壁画前のスペースで、フードサービス・占い・マッサージ
などなど小さなお店やってみませんか? 狭いながらも愛しい空間。空に向か
って無限大(現在のところ、スペースでの調理はできません)。

ブース営業日は基本的に土日祝。家賃は 1日¥3000(電気代込)で、期間は一
日から(日極)貸し出します。 電気・水道あり。 ガスはありません。広さは
1m50cm×1m50cm×空にむかって無限大。詳細はガケ書房ヤマシタ(電話075-
724-0071)までお問い合わせください。味な企画お待ちしてます。

http://www.h7.dion.ne.jp/~gakegake/foodbooth.htm
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★イベント情報★細江英公人間写真展 「抱擁」と「薔薇刑」

半世紀に渡り独自の映像美学を展開し、国際的な評価を得てきた写真家、細江
英公。1971年に発表されたシリーズ『抱擁』は、肉体を高度に抽象化し、生命
のエッセンスを抽出した作品として歴史にその名を刻んでいる。また、1963年
に発表されたシリーズ『薔薇刑』は、小説家、三島由紀夫氏を被写体とした作
品であり、細江英公の代表作であると同時に、戦後の日本写真史において最も
重要な作品の一つといえよう。

今回、ギャラリー ホワイト ルーム トウキョウでは、『抱擁』から、大判の
アーカイバルピグメントプリント作品を展示販売する。これは作家、細江英公
が初めて試みるリミテッドエディション作品である。『薔薇刑』からは、プラ
チナパラディウムプリント作品をVIEWING & VIP ROOMにて展示販売。テクノロ
ジーの変化によって変わらざるを得ない作家の価値観が反映された本展は、
「銀塩はリミットしないが、デジタルはリミットする」という細江自身初の試
みであり、本人に一つの「事件」とも言わしめるほどの出来事となった。

◎Eikoh Hosoe 細江英公人間写真展 「抱擁」と「薔薇刑」

日時:08年8月29日〜10月26日(無休)
場所:表参道・ギャラリー「ホワイトルームトウキョウ」
東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F
電話:03-5774-1911
http://www.g-whiteroom.com/exhibitions/index.htm

同ギャラリーでは開催に伴い、オリジナルカタログ写真集『細江英公 展覧会
のための写真集「抱擁」と「薔薇刑」』を1000部限定で制作。細江英公のエッ
セイと共に、『薔薇刑』『抱擁』のために書き下ろされた三島由紀夫氏の序文
も特別掲載。各カタログにはシリアルナンバーおよび細江英公の直筆サインが
入る。

※なお、同写真集はギャラリー以外では「復刊ドットコム」が特別許可のもと
販売。遠距離のお客様はどうぞご利用下さい。税込6,300円、送料無料。

http://www.fukkan.com/fk/CartSearchDetail?i_no=68310766&tr=s
----------------------------------------------------------------------
★イベント情報★MUSEUM OF TRAVELの同時代文化論「キャンプ」

◎10月4日(土)19時〜「Researching Photography」
良知暁(アーティスト)+調文明(東京大学大学院美学芸術学博士課程在籍)
http://ca-mp.blogspot.com/2008/09/talk-1004.html

撮る側と観る側。作家と観賞者。この区別は古めかしいようで、未だに強い影
響力を持っているように思われます。作家の意図こそ重要だとする意見、作品
そのものから受ける印象こそ大事だとする意見…。その意見を交わらせること
はできないのでしょうか。作家と鑑賞者に共通する「見る」という立場から写
真に関して考えます。

◎10月5日(日)19時〜「美術は可能か?〜アートとは、教える/教わるものか」
藤川公三(美学校校長)+伊藤憲夫(多摩美術大学大学史編纂室長/企画広報
部長)+神保町アートブラウザ(アートプロジェクトユニット)
http://ca-mp.blogspot.com/2008/09/talk-1005.html

他者に対する自己表現もしくはコミュニケーションとは、誰しもが欲求する動
作です。その行為のどこに「芸術」の境界があるのか? 芸術とは何なのか?
表現するとは? その意味を考えるとは? アーティストになりたいとはどうい
うことか? 日常におけるアートとは? 身近な言葉で考えましょう。

◎10月6日(月)20時〜「現代刑罰国家の生成とその〈外部〉〜米国不法移民
の日雇い労働=生活世界」
田中研之輔(法政大学キャリアデザイン学部専任講師)+南後由和(東京大学
大学院情報学環助教)
http://ca-mp.blogspot.com/2008/09/talk-1006.html

「上」から推し進められてきた強硬政策だっただけでなく、市民の日常生活空
間での不安への過剰な反応やセキュリティ・ボランタリズムにも共鳴すること
で「下」からも受容されてきたグラスルーツな活動への迅速な国家的対応とし
て正統化されてきた現代国家の刑罰化の構造的・社会的背景を明らかにし、現
代刑罰国家の〈外部〉に存立する米国不法移民の日雇い労働の生活世界を取り
上げる。ハイパー・グローバリゼーション下の現代刑罰国家の暴走ぶりとその
矛盾点、都市周縁層の〈生存権〉について議論を深めていきたい。

◎10月10日(金)20時〜「ほんとうのこと教えます」
Chim↑Pom(アート集団)
http://ca-mp.blogspot.com/2008/09/talk-1010.html

映像やインスタレーションでますます注目を集めているアート集団「Chim↑
Pom」が、気になっている表現から気になっていない表現まで、勝手にプロジ
ェクターで表示して、ビールを飲みながら、あーだこーだ喋ります。

◎10月2日(木)〜11日(土)
上村卓大+早川祐太「plastic trees / ceramic girl」展
http://ca-mp.blogspot.com/2008/09/exhibition-1002-1011.html

上村卓大は作品をつくることすら、まがいものっぽく思いつつも、自分にとっ
ての作品の可能性を、まがいものっぽさの中で実験しています。早川祐太は身
近なところにまがいものっぽさを感じ、身近な現象を素材に、直接的な方法で
制作を展開し、見失っているかもしれないリアルの在処を探っています。本展
では「自分の周りの世界をどのように感じ、どう付き合っていくのか」を考え
てみます。オープニング・パーティーは10月2日(木)20時〜です。ぜひ!

◎10月7日(火)20時〜「OPEN BAR」
http://ca-mp.blogspot.com/2008/09/bar-1007.html

CAMPに参加したことのある人もない人もどなたでも大歓迎です。気軽に遊びに
来てください。サバイバートが取材をしている東アジアのアート市場について
のインタビュー映像も上映予定。

CAMP http://ca-mp.blogspot.com/
MUSEUM OF TRAVEL http://mot8.exblog.jp/
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