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[本]のメルマガ vol.278
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■■ [本]のメルマガ     2007.03.05.発行
■■         vol.278
■■  mailmagazine of books     [一年に一度の確定申告 号]
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■■     創刊は1999年5月10日、現在の読者数は6553名です。
■■ 「まぐまぐ」で、殿堂入りメールマガジンのひとつに選ばれました。
■CONTENTS-----------------------------------------------------------

★トピックス

★「神戸発、本棚通信」 / 大島なえ
→ 二月は逃げる

★声のはじまり / 忘れっぽい天使
→ 前世はスラヴ人?

★ベストセラー、一歩手前/aguni(あぐに)
→ インタビュー先、募集中

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■トピックス
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■トピックス募集

 当メルマガではトピックスネタを随時募集しています。出版関係のイベ
ントや展示会・講演会などを皆様より募集しております。できる限りその
まま紹介させていただきたいと考えていますので、トピックスの項で紹介
できるくらいの分量でのご投稿をお願いします。分量のだいたいの目安は
5行〜10行程度です。(←ココがポイント!)

■原稿執筆者もまだまだ募集しています

 特に古本業界・取次業界・電子書籍業界で、欲無く出版業界の未来のた
めの原稿を、無償でコツコツ毎月書ける方を引き続き募集しています。我
こそは、と思われる方は巻末の連絡先までご一報下さい。

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■「神戸発、本棚通信 / 大島なえ」
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 第二三回:ネーポンとトンカ書店

 二月は逃げると、人は言うけれど本当にこの時期は忙しい。日頃の不精
を痛感する日。って、そうです一年に一度の確定申告を出す日が来る。お
まけに、どうもウィルス風邪に感染したらしく咳がごほごほ出て喉は痛い
し体は熱っぽい。仕事柄、予防注射はしてるけどそれでもウィルスは忍び
寄るのだ。おそろしやインフルエンザの力。
 そんな訳で、今回はお休みにしようと思ってたのだけど、とにかく何か
書いてしまえ。と熱のある頭でなんとか書いてます。皆さんもインフルエ
ンザに気をつけてくださいね。こんな無理してはいけません。

 さて、今回は神戸のトアウェスト(東亜ロードの西側阪急高架の北、神
戸は英語のおしゃれな呼び名がうまいです)の今、若者が多く集まる一帯
にある小さな古書店トンカ書店。この店で、二月中旬に「ネーポン祭」な
るものが開催されました。ネーポン、これは地元の人でも余り知らない。
オレンジジュース風のジュース。コーラの昔のビンを細くしたような細長
いビンに入り、神戸の兵庫区で細々と作られてきた(らしい)そういえば
子どもの頃、お風呂屋さんで売ってたような気がする。このネーポンを売
っている店は、主にそんな銭湯や駄菓子屋で扱われている、言わば下町の
味的な飲み物。飲むと、なんだかなつかしい味がする。でも蛇足だけど、
私はお風呂屋さんに行った後はコーヒー牛乳飲む方が好きだったかな、腰
に手を当ててね。そのネーポンが二月末で製造元のツルヤ食品経営者が高
齢や諸々の理由で遂に製造を終えるのに合わせて、トンカ書店でネーポン
ありがとう。と言う感謝の気持を込めて写真の展示やイラストで飾るのが、
ネーポン祭。

 長ながとネーポンの話になってしまったけど、そのトンカ書店は古書店
で雑貨も扱う、なんというか置いて欲しいと言う人は拒まない。と言う店
主の頓花恵さんの経営精神からはじまっている。店内では簡単にコーヒー
を飲むこともできるし、ネーポンも知り合いから置いて欲しいと言われ、
それならと店内で飲めるようにしたとか。それ以外にも、お客さんの顔の
写真の缶バッジがレジ前にあったり、様々な物が溢れている。来る物は拒
まず。の精神だ。これは、昔ながらの古書店では真似できない事だろうし
本の買取も、全部かなり良い値で買うとか。
 トンカ書店は、場所も入口がわかりにくいし二階の奥まった細長い店で
広くはない。本も今は全部買い取りの本で埋められているとか。話してい
て、少しびっくりしたのは「とにかくやってみて駄目ならやめればいいか
と思って」と、あっけらかんと言う若い店主の笑顔だった。これも中年に
は真似できまへん。若さとは恐ろしい・・・となんだかうらやましい気さ
へする。
 ネーポン祭は、神戸だけでもかなり新聞やテレビでも取り上げられた。
相当の人が、訪れてネーポンを飲んで本を買っていった。それも、なんで
も来るものは拒まないトンカ書店のやり方が新しい古書店をうまく波に乗
ったことの、確かな布石になっている。

 *トンカ書店 神戸市中央区下山手通3−3−12 2−D
        TEL 078-333−4720

◎大島なえ(おおしま・なえ):1958年生。神戸在住のふらふら兼業
主婦もしている。腰痛が治ったと思ったら、インフルエンザになった。も
っと良いものになりたいよ。
フリーペーパー「ほんの手帖」発行人。書店巡り愛好者。
 http://www.geocities.jp/nmzdrysk/nae/naeix.htm

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■声のはじまり / 忘れっぽい天使
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第15回 実用書としてのアート
 ―「チェコ絵本とアニメーションの世界」(目黒美術館)

 もしかしたら前世はスラヴ人だったのではないか、と思ってしまうくら
い実は東欧の文化には目がない。というより、何か郷愁のようなものを感
じてしまう程なのだ(そのくせ一度も当地に足を運んだことがないのだが)。
昔、チェコのアニメーション作品の上映会を見た時の衝撃といったらなか
った。そして最近、目黒区美術館で開催中の「チェコ絵本とアニメーショ
ンの世界」を見て、その理由がわかった。この地域の人たちは、子供と自
然を心底愛しており、それを表現する術を心得ているからだ、と。

 「チェコ絵本とアニメーションの世界」は、20世紀のチェコの絵本の
流れを時代別・作家別に整理し、アニメーションと絡めながら辿る企画展
だ。チェコは絵本大国として知られ、また世界的な評価を受けたイジー・
トゥルンカらのアニメーション作品は日本の一流アニメーターにも大きな
影響を与えている。本企画展で展示された膨大な数の原画・絵本・アニメ
ーション・創作過程の資料は、チェコの作家たちが子供たちを喜ばせるた
めにいかに手間隙を惜しまなかったかを、雄弁に語っている。

 第一部は「チェコ絵本の『古典』になった作家たち」。1920年代の
終わりから40年代後半までの作品が展示されている。シンプルで素朴な
線によ漫画のような絵だが、程よい誇張が気持ちいい。いかにも子供の気
を惹きそうなキッチュなその絵柄は、初期のディズニー映画を思わせるが、
逆にディズニーがこうしたヨーロッパの児童文化を熱心に学んだのだろう。
ヨゼフ・チャペックの「こいぬとこねこは愉快な仲間」はとてつもなくシ
ンプルな描線で、絵から音が聞こえてくるような賑やかな調子を巧みに出
している。ヨゼフ・ラダの「新聞の作り方」は、新聞が制作されてから街
で配布されるまでを描いた作品だが、ひとコマの中にたくさんの動きを詰
め込み、街や工場の忙しい様子を見事に描き出している。絵本というより
むしろテレビ的なのが面白い。見ていて「古典」という感じは少しもしな
い。今の子供たちに与えても大喜びされるだろう。

 第二部は「アヴァンギャルドの潮流とチェコ・アニメーションの礎」。
ここでは、前衛美術の影響を反映させた芸術色の強い絵本が紹介されてい
る。その代表格は、「チェコの古代伝説」などのパペット・アニメーショ
ンの名作で広く知られるイジー・トゥルンカであろう。彼に限らず、チェ
コではアニメ作家の多くが絵本作家でもある。この展覧会では、トゥルン
カの原画が何点も展示されているが、それらは皆非常にタッチが精緻で、
かつ構図が大胆。そして印象派の絵に負けない程、色彩が豊かでもある。
思わず一点の絵として鑑賞してしまいそうになるが、それはきっと間違い
なのだ。トゥルンカはあくまで物語の「挿絵」を描いている。ここがチェ
コの作家たちのすばらしいところで、抽象画の手法を取り入れたスクレナ
ーシュにせよ、構成主義的なセイドゥルにせよ、斬新な表現手法を、子供
たちが喜ぶ物語を引き立たせるために使っているのだ。彼らの作品の背後
にあるのは超現実的な「夢」の存在で、フロイトの精神分析の間接的な影
響を受けていると思われるが、夢と現実を混同しがちな子供の感性にはぴ
ったりなのだろう。

 第三部は「アニメーションが育むチェコ絵本」。家庭にテレビが普及し
始めた1960年代以後のアニメーションと絵本の関係を追う。よりポッ
プな絵柄になってはいるが、チェコ絵本の伝統がしっかり息づいているの
が嬉しい。そして第四部は「チェコ絵本の現在」で、1989年の東欧革
命以後の新しい絵本の流れを概観している。デザインはより大胆で鋭角的
になり、現代美術の技法が大幅に取り入れられているのが一目で見て取れ
る。独立した絵画作品として見るとむしろ難解と言ってもいいような複雑
な味わいを持った作品も多い。しかし、子供たちにはこれらが少しも難解
ではないのだ。バラーンコヴァーらの作品は、物語の筋を説明するのでな
く、物語の持つ空気、雰囲気を象徴的に表現することに重点を置いている
が、物事をまず感覚的に把握しようとする子供たちには、こうした技法は
すんなりと受け入れられるものだ。

 恐らく、展覧会の企画意図は大人に絵本を美術として鑑賞してもらうと
いうことに重点が置かれているのだろう。作品を見ながらメモを取ってい
る人やスケッチしている人もかなりいて、絵本作家志望の人、出版関係者
もかなり来ている様子だ。しかし、絵本はやはり子供のものだ。この展覧
会を見て改めて感動する点は、チェコの芸術家たちが、子供の視点という
ものを考え抜いた上表現を行っているところだ。絵本とは子供の想像力を
伸ばすための「実用書」であろう。チェコの芸術家たちは、秘術を尽くし
て子供たちの満足にこだわっている。そこから子供を大事にする社会の土
壌が透けて見える。アートであってアートでない、不思議なアートである
絵本の魅力が開かれていくのである。

*「チェコ絵本とアニメーションの世界」(目黒区美術館)
  会期:2007年2月10日(土)―4月8日(日)

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■ベストセラー、一歩手前/聞き手:aguni(あぐに)
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「ベストセラー、一歩手前」では、これからベストセラーになりそうだな、
あるいは、ベストセラーまではいかないけれど、頑張っています
という本をご紹介 していければ、と思っています。

メールにて、インタビューを受けていただける著者の方、募集中です。

 【著者インタビュー希望】と表題の上、
 下記のアドレスまでお願い致します。

 5日号編集同人「aguni」まで hon@aguni.com

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■あとがき
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 私も確定申告に追われています。

 ってさっさとやればいいのですが、何で確定申告ってのは後回しになる
 んでしょうねぇ。

 またセミナーを準備しています。ご興味あれば、是非。

    急増する話せない社員・聞けない上司へのずばり対応策
   〜プロのコーチによるコーチングセッション体験セミナー〜
  ***少人数限定のセミナーです。お申し込みはお早めに!***
  http://www.coachingbank.com/modules/eguide/event.php?eid=7 

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