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[本]のメルマガ vol.207
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■■ [本]のメルマガ     2005.3.15.発行
■■         vol.207
■■  mailmagazine of books      [集客できれば成功か 号]
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■CONTENTS----------------------------------------------------------
★トピックス 

★新連載開始!「図書館の壁の穴」/田圃兎
現役の図書館員が、図書館の現状や問題点、その未来の可能性について語る
大型連載が始まります。出版・流通業界にいてはなかなか窺い知れない世界、
ぜひご期待ください。隔月奇数月の連載になります。

★「全点報告 この店で買った本」/南陀楼綾繁(なんだろうあやしげ)
→今回は台湾めぐり。日本で話題になったあの本も入手しています。

★「出版・流通業界へのミニ提言集」/掩耳
→立ち読みばかり増える風潮への対策を考えます。

★「虚実皮膜の書評」/キウ
→スミマセン、今回もお休みです。春以降に復帰の予定となりそうです。

★「書店で人が育たない理由」/楽書
→カリスマ書店員からの、きびしーい現状告発です。読み切り。
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■トピックス
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●「小粒でピリ辛 神歩町界隈の実力派出版社リレーブックフェア」
神保町の岩波ブックセンターで開催中です。詳しくは以下でどうぞ。
http://www.i-bookcenter.com/news/fair/fair_jitsuryoku.html
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■■今★注★目★の★本■■『現代中国の底流――痛みの中の近代化』
橋本満・深尾葉子 編訳
A5判 上製 536頁 4000円+税 行路社 [http://cross-media-jp.com]
●1980年以降、経済政策の変換によって中国社会は大きな変化をとげている。
それはまた、影で動いていた人間関係や組織の顕在化でもあるといえる。
[内容] 家族/農村/都市/展望:近代化へ向けての理論と現状/提言
■■行路社■■ph.077-529-0149 fax.077-529-2885 mail:kusu@d3.dion.ne.jp
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■「図書館の壁の穴」/田圃兎
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第1回 まずはコンセプトを考えよう

 僕の知っている郊外の国道沿いの風景は、どこも似たような感じがする。
ファミレス、家電量販店、ディスカウントストア、大型書店など、様々なチ
ェーン店が建ち並び、手軽で便利な反面、どこか味気ない。

 最近の新しくつくられている市町村立図書館も、これと似たような傾向が
あるように感じる。なんだかチェーン店みたいに、同じような感じの図書館
が、たくさんつくられているんじゃないかと思う。

 厳しい財政状況の中で、何億円、何十億円もかけて図書館をつくっている
のに、売れ筋の本を並べた、郊外型の大型新刊書店と大差ない品揃えだった
り、集客できれば成功だという認識で終わってしまうのは、あまりにももっ
たいないと思う。

 誰もが知る通り、図書館は資料や情報をたくさん用意し、利用者の要求に
応じてそれを提供することがサービスの基本だ。
 目先の利用者ニーズに応えていった結果、売れ筋の本ばかりが並び、複本
を大量に抱える図書館が出来ることもあるだろう。
 でも、図書館はその一つの型だけではないと思う。

 もちろん地域性を考える必要はあるけれど、例えばアーカイブ機能を特に
重視するとか、所蔵資料のデジタル化を徹底するとか、文庫と新書を徹底的
に揃えるとか、予算の大半を雑誌に使って、3000誌なり5000誌なりの雑誌を
並べるとか、もっと多様性があっていいんじゃないだろうか。

            *   *   *

 公共図書館は地域の情報拠点になるべきだ、という話を最近よく聞く。こ
れは、生活情報や求人情報など、様々な利用者ニーズに合わせた情報サービ
スを行うことで、図書館が地域の情報活動の中核になるという考え方である。
集めた情報を、編集して紹介するようなことを、図書館が行うという意味な
ので、最近の公共図書館のビジネス支援サービス等も、こうした流れの中に
位置付けられる。

 僕も、これは正しい方向だと思う。
さらに、図書館から利用者に向けての一方的な情報発信だけではなく、逆に
利用者から図書館へという情報の流れをつくり出すことで、今までとは違っ
た形で図書館の魅力を引き出せるんじゃないかと思っている。

 利用者が図書館で調べた情報を、本やDVD、ホームページ等の形に編集
するのを支援して、図書館を使った利用者の活動成果を、何らかの形で図書
館で閲覧できるようにしたり、図書館サーバーからネットで配信するような
仕組みをつくることができれば、図書館を中心とした情報活用サイクルがつ
くれるかもしれない。

 例えば、郷土史の調査で図書館を利用した人が、自分の調査結果を図書館
に提供し、それを図書館が公開するとすれば、図書館にとっては独自のコン
テンツを持つことになる。同時に、それは利用者にとって、生涯学習の一つ
のモチベーションになるのではないか。

 他にも、地域雑誌の編集者や、学校や団体の研究活動等を支援する中で、
成果の発表に図書館が絡むような形が出来ても面白いと思う。
 先々は、こうした情報発信を皮切りに、ある種の出版機能が図書館の一機
能として認知されてもいいんじゃないかと思う。

            *   *   *

 僕の勤務先には、これから図書館をつくろうとしている自治体の、図書館
準備スタッフが頻繁に視察に訪れる。
 対応しているときにいつも感じるのは、図書館業務を知らない行政職員が、
図書館づくりを担当しているケースが、かなり多いということだ。
 行政職員が開館準備をすすめ、オープンにあわせて司書を採用するパター
ンが一般的らしいのだが、これでは特色ある新しい考えを打ち出した図書館
をつくることは、難しいと思う。

 たいていの市町村は、図書館をつくる前に大学の先生や、都道府県立図書
館にコンセプトを相談し、抽象的な計画案を作っている。
 けれどもそれを、具体的に進めていく準備室には、行政的なセンスが優れ
ていても、図書館についてのノウハウや見識をもった職員がいない場合が多
いのだから、結局は、近くの市町村に習って同じようなものをつくることに
なってしまうらしい。

 また、他館に習うばかりではなく、最近では図書館関係業者任せの傾向も
強くなっている。いくつもの図書館と付き合いのある企業のノウハウは、素
人集団の準備室にとって非常にありがたいことだろう。
 そうした企業のアドバイスに従って図書館を立ち上げれば、準備室スタッ
フが専門知識を持たなくても、一定のレベル以上のものがつくれることも事
実だ。

 でも、そうしてつくられた図書館は、企業の目線でつくられた、何となく
規格化されたような図書館になってしまう傾向があるように見える。
 何も画一的なものとつくろうとは思っていないのだろうが、同じ企業がた
くさんの図書館をつくるのだから、結果的にどれも似通ってしまうのは、仕
方ないのかもしれない。

 企業やNPO法人に、事業を任せきりで図書館を運営していくとすれば、
自治体側は司書を雇わずに済むことになる。
 でも、公共図書館である以上、PFIだろうが指定管理者だろうが税金を
投入する公共事業に変わりはない。
 それでは、任せた事業を、誰がどう評価するのだろう。

 自治体は、コスト削減のためにPFIや指定管理者制度を適用するのだか
ら、数字での結果を求めることだろう。そこで、サービスの質をどう数値化
するというのだろう。長期的なサービス計画は、すぐに数値で表せるものば
かりではない。

 仮に行政が、請け負った企業やNPO法人の用意した評価基準に依存する
ようであれば、それを公共と呼び、税金を投じること自体、疑問視されて当
然だと思う。
 そうなれば、結局公共図書館は存続できなくなるのだから、企業やNPO
法人にとっても、単純に丸ごと引き受けることが好ましいとは限らないよう
に思う。

 やはり、自治体やその外郭団体など、図書館の設置母体が、図書館づくり
のプロと呼ぶに値するような人を雇い、コンセプトの検討から開館準備のリ
ードまで一貫して任せなければ、独自の目的や手法を持った新しい図書館を
つくることは難しいのではないだろうか。

            *   *   *

 次回以降、どうすれば図書館はもっと魅力的になるのか、もっと活用して
もらい、満足してもらうにはどうすればよいのか、僕の勤務先ではどうして
いるのか、といったことを、図書館を取り巻く諸問題とともに、具体的に書
いていきたいと思います。

            *   *   *

 ご挨拶が遅れました。田圃兎です。
東京から快速ラビットって電車で、田んぼの中を延々と通って通勤していま
す。勤務先は、地域の情報拠点として建てられた、駅前の市立図書館です。
 このような「本」に関心を持った方々に広く読まれている場に、図書館側
の視点から何か書く機会は、そう多くはありません。
 今後このメルマガを読んで、こんな問題があるとか、それは違うと思うな
ど、何らかの反応があれば、嬉しく思います。
 よろしくお願いします。

◎田圃兎(タンボウサギ)
    :1969年生まれ。
     SE、大学図書館員、市立図書館設置準備室を経て、現在は
     2004年にオープンした市立図書館の職員。
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■「全点報告 この店で買った本」/南陀楼綾繁
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第58回 台北の書店は賑やかだった

一昨年(2003年)の12月以来、一年ぶりに台北に行ってきました。今回の目
的は、「台北国際ブックフェア」(TIBE)を取材すること。会場となった
「台北世界貿易中心」では、三つの建物をつかって、ブックフェアが開催さ
れました。会場を回って、電子出版などデジタルメディアの展示がなく、あ
くまでも「本」のイベントに徹しているという印象を持ちました。オープニ
ングセレモニーに陳水扁総統がやってきたり、夜には台湾のセレブや海外の
ゲストを招待したレセプションが行われるなど、日本では考えられないほど、
文化的に重要なイベントとして認知されているようです(翌日の新聞やテレ
ビでも、大々的に取り上げられていました)。

あまり時間が取れなかったが、書店にも行きました。前にも来たときも行っ
て感激した、24時間営業の「誠品書店」は、夜十時過ぎているというのにヒ
トで一杯でした。欧米の翻訳書やミステリーなど、売れ線の本が平積みに
なっている様子は、どこも変わりません。

もう一店は、「台北101」という世界最大(いまのところ)のビルに入って
いる「ページワン」です。シンガポールの資本で、店長は紀伊國屋出身の日
本人だとか。そのせいか、店内には日本語の曲がかかっていました(なぜか
小島麻由美)。棚の配置がうまく、洋書の品揃えに関しては日本の書店なん
か比べ物にならないです。奥には中国風の落ち着いた雰囲気のカフェもあり
ました。その反面、中国語の本に関しては、あまり揃ってないように見えま
した。あくまで外国人のぼくから見たかぎりなのですが、書店としての魅力
では、まだ「誠品書店」に軍配を上げたいと思いました。

二月四日
◎往来堂書店(千駄木)
三浦展『ファスト風土化する日本』洋泉社新書、760円+税(以下同)
『検証 地方がヘンだ!』洋泉社(シリーズStartLine)、1200円

二月五日
◎書肆アクセス(神保町)
藤岡大拙『出雲人』改訂版、ハーベスト出版、1429円
『大阪人』2月号、552円
◎アマゾン・ジャパン(オンライン書店)
『1日5分の口コミプロモーションブログ』英治出版、1500円
『このブログがすごい!2005』宝島社、933円

二月六日
◎文教堂書店(市ヶ谷店)
ドナルド・E・ウェストレイク『聖なる怪物』文春文庫、714円

二月九日
◎文教堂書店(市ヶ谷店)
春風亭柳昇『与太郎戦記』ちくま文庫、780円
安野モヨコ『監督不行届』祥伝社、800円
『本の雑誌』3月号、505円

二月十日
◎タコシェ(中野)
藤本和也『ファースト・アルバム』餅屋ブック、1600円
旭堂南湖同人誌『世界に一つだけの講談』1300円
『ロカンボ』『バクガン』3冊、各120〜150円
【ひとこと】ほかではできない・やらない・考えもしない作家のフェアをや
るコトでは、タコシェは突出している。今回も初の商業出版『日本の夏、天
狗の夏。』(宙出版)を出した、マンガ家・藤本和也の、モロ非商業的仕事
に特化したフェアを組んでいる。

二月十二日
◎書肆アクセス(神保町)
『関西文学』2月号、952円
◎日本特価書籍(神保町)
谷沢永一『遊星群 時代を語る好書録』大正篇、和泉書院、13000円
仁木悦子『探偵三影潤全集』1白の巻、出版芸術社、1600円
【ひとこと】『遊星群』は全二巻で、ほうぼうの書店で見るたび、買おうか
悩んでいた。しかし、この店では新刊は一割引。これだけ高価な本だと、さ
さやかでも割引があるのはありがたい。

二月十三日
◎誠品書店(台北)
『●〔狂+しんにゅう〕書架』邊城、360台湾ドル
田口久美子『書店風雲録』高談文化、320台湾ドル
【ひとこと】前者は、台湾の愛書家の本棚とその蒐集談をまとめたと思われ
る本で、ほぼ全頁カラー、本棚の写真がどアップで載っている。レイアウト
もすごくイイ。「●」は「逍遙」「そぞろ歩き」という意味らしい。つまり
「書棚散歩」か。この本、日本で翻訳したら、それなりに売れるのでは。後
者は日本での書名と同じなので、スグ判った。装幀はゼンゼン違っていたけ
ど。

二月十五日
◎台北ブックフェア
沈孟頴『珈琲時代 台湾珈琲店百年風騒』遠足文化、350台湾ドル
姚村雄『醸造時代 1895〜1970台湾酒類標貼設計』遠足文化、360台湾ドル
王思迅他『台湾古董雑貨珍蔵図鑑』果実、450台湾ドル
簡立道『可口可楽連合国』果実、320台湾ドル
陳先行『古籍善本』猫頭鷹、500台湾ドル
『A Wong Kar Wai Project』Block 2 Pictures(香港)、198中国元
【ひとこと】今回買ったのは、いずれも、近代化以後の台湾の文化を図版と
ともに見せる本だ。この手の本はアジアでも前からあるが、コレクター向け
だったりデザインのセンスが悪かったりした。しかし、今日買った本は、マ
ニア心を満たしながら(『醸造時代』には酒ラベルの原寸大復刻が挟み込ま
れている!)、デザインがよくてそこそこ売れそうだ。バブルの頃、日本で
根を下ろし、その後も気分として続いている懐古(レトロ)趣味が、台湾の
出版界に根を下ろしつつある様子がうかがえた。最後のは、香港で出たウォ
ン・カーウァイの映画《花様年華》(2000)の各シーンをそのまま本にした
フィルムブック。中国の出版社のブースで見つけた。
◎ページワン(台北)
李欣頻『戀物百科全書 Encyclopedia of Fetish』東観、350台湾ドル

二月十七日
◎高円寺文庫センター(高円寺)
福井優子『観覧車物語 110年の歴史をめぐる』平凡社、2800円
野中英次『魁!!クロマティ高校』講談社、第12巻、390円

二月十八日
◎リブロ(池袋本店)
テッサ・モーリス-スズキ『デモクラシーの冒険』集英社新書、720円
テッサ・モーリス-スズキ『自由を耐え忍ぶ』岩波書店、2000円
テッサ・モーリス-スズキ『辺境から眺める アイヌが経験する近代』
みすず書房、3000円
テッサ・モーリス-スズキ『批判的想像力のために グローバル化時代の日
本』平凡社、2400円
『コミック・ワイドショー』第1号、洋泉社、850円
◎ジュンク堂書店(池袋店)
高橋源一郎『読むそばから忘れていっても 1983-2004 マンガ、ゲーム、
ときどき小説』平凡社、1600円
坪内祐三『私の体を通り過ぎていった雑誌たち』新潮社、1400円
山根貞男・米原尚志『「仁義なき戦い」をつくった男たち 深作欣二と笠原
和夫』NHK出版、1600円

二月二十二日
◎世田谷文学館(芦花公園)
「坂口安吾展」図録、1000円
◎文教堂書店(市ヶ谷店)
『映画秘宝』3月号、1000円

二月二十三日
◎ジュンク堂書店
森田信吾『駅前の歩き方』講談社、524円

二月二十七日
◎往来堂書店(千駄木)
『Will』4月号、650円
今月の購入本 計41冊(台北ブックフェアではほかにも買ったけど、メモし
きれず)
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■「出版・流通業界へのミニ提言集」/掩耳
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>最近、郵政民営化とかが議論になっているじゃないですか
>はあはあ
>確かに、郵便局とか行くと、人にもよるんですが凄い接客に遇うことがあ
るんです
>あなた、間抜けそうな顔してますからねー。相手も合わせて接客してくれ
るんじゃないんですか?
>うるしゃーい、本当のこというな、プンプン(笑)。いや、年配者の局員
みたいな人とか、若い男女のお客さんに対して平気でタメ口きいちゃうとい
うか、何か聞くと、教えてやるみたいな態度で接している人が結構いるんで
すよね。顧客の方が丁寧な敬語使ってペコペコしてたりして、何だろうって
感じですよね。
>ああ、そういう人いますよね。書店の場合は顧客の方ですが、若い女性店
員にはどなり散したりするけど、奥からおじさん書店員が出てくると、突然
おとなしくなっちゃう人とかいるんですよね……。人を見て態度かえるな、
って感じですよ。
>ホントにそうですね。あとねー、郵便局って混んでいると凄い待たされま
せんか?
>あーそれ、あるある。この間も二十分くらい待たされているって切れてた
おばちゃんを見ましたよ(笑)
>まあ、時間がかかる要件が多いから仕方ないのかもしれませんが、もう
ちょっと何とかならないのかと。で、思い付いたのが、時間つぶし用に雑誌
を置いておいてもらったらどうかな、ということなんです。
>ああ、銀行とかに雑誌が置いてありますが、あれと同じことをやるわけで
すね。しかし、民営化といえばセットになるのは経費削減じゃないですか。
そんなものに金かけてられっかーという話しになりませんかね??
>確かにねー。しかし、対策は二つほど考えられます。まず、「郵便局に暇
つぶし用の雑誌があった方がいいか」、「どんな雑誌を置いて欲しいか」と
いったアンケートを業界なりでとって、その結果、上位になった雑誌の各出
版社が、自社媒体を使って「郵便局に雑誌を置け」キャンペーンをしてみた
ら良いと思うんです。どうせ、この形なら、圧倒的に雑誌は置いてあった方
が良いという話になるでしょうし、いま、郵便局って国民の声に弱そうだか
ら(笑)、案外効果があるのではないか、と思うんですけどね。
>なるほど、宣伝&圧力をかけてみるわけですね。
>そうそう。で、あともう一つ、雑誌を無料で提供しても良いんじゃないか
な、とも思うんです。
>無料で? それじゃ儲からないじゃないですか。
>ふふ、そこで頭を使うのですよ。一社でも数社合同でもいいから、自社の
雑誌記事の良いとこ採り冊子を作って、それを配っちゃうんです。しかも、
その記事は全部は読めないようにしておいて、後を知りたければ書店で買っ
てね、みたいな形にすれば、これは案外有効な撒き餌になるのではないかと。
>うわー、いやらしいですね。「さあ、ホリエモンどうなる」とか読んでい
くと、肝心な部分は「買ってね」なわけなんですね。しかしそれだと、その
まま本屋に書け込んで、オチを立ち読みだけして帰られちゃう形になりませ
んかね。
>うう、確かに。しかし、これって非常に重要な観点が含まれてますね。現
在の書店って、入店客数はそれほどには減っていないはずなんですが、買い
上げ率が落ちてしまっているんです。つまり、みんな立ち読みだけして帰っ
ちゃうってこと。だからこそ、たとえば雑誌はみんなビニールかけして、そ
の変わり中身のダイジェスト冊子作って、公共施設なり機関で、タダで読め
るようにして、続きは雑誌で、という形も有効になってくるわけです。それ
くらいしないと、今の形の雑誌は残念ながら、ジリ貧傾向から立ち直れない
気もしますけどね。
>そうですね。ネットの影響もあってか、情報の入手はタダで、みたいな風
潮もありますからね。本当に良いものは金出さなきゃダメですよっていう形
をどこかで作ってもいいのかもしれませんね……
---------------------------------------------------------------------
■「書店で人が育たない理由」/楽書
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 書店が酷い状況にある。POSシステムの影響で目を覆わんばかりの惨状、
これを何とか打破出来ない?と5年前に書店人を引退した私に何人もの方が
声を掛けて下さって重〜い腰を上げたのが一年前。結果は皆さん指摘通り
POSシステムの歪みが思いっきり出ています。
 POSシステム導入の際、入社したばかりの新人アルバイトでも何処に何が
あるか把握出来るからお客様のお問い合わせにも即対応出来る。ひいては全
体のサービス向上に繋がる・・へえ〜〜それはすごい!・・と思ったもので
す。
 POSレジあたり前の現状はどうでしょう?「この本ありますか?」と問い
合わせを受けたアルバイトさん。真っ先に向かったのは検索画面の前。あれ
れ?棚見ないの?書名で大体のジャンルわかるでしょ?しかも今日の新聞に
広告出てたでしょ?書評にも載ったよね?そうです。棚そのものを把握して
いないんです。それぞれ棚の担当を持っていて、その担当ジャンルなら完璧
か?というと少々おぼつかない。もちろん個人差はありますが、担当者自身
がそのレベルなので、担当以外を理解するのを期待する方が無茶というもの。
 手打ちレジの時は、サッカー(商品のやり取りをする人)がジャンルを読
み上げ、チェッカー(レジ打ちし、金銭管理する人)がレジ打刻してました。
思うにジャンルを覚えるのはこれが一番勉強になりました。今はピッピッと
読み込むだけですもんね。
 問い合わせは棚を覚えない限り対応出来ません。ピンと来るものがなかっ
たら(もちろん棚は真っ先に探して・・ですよ)担当者かベテラン社員に確
認し、該当する棚まで一緒に着いて行って覚える・・その積み重ねでした。
今は検索機で在庫なしと出たら担当者に確認もせず「ありません」と答える。
ガックリです。
 彼等は良くも悪くもパソコン世代。パソコン画面しか信じない。っていう
か自分がわからないのはパソコン使えばいいや・・位のノリで最初っから棚
やジャンルを覚えようという気がないみたい。仕事に対する熱意が感じられ
ないんです。しかも書店で働いているからといって本好きとは限らない。自
分の興味の範囲でいいから、あの本はあの棚にある、こんな新刊出たん
だ・・とアンテナはってるのは普通だと思ってたけど、コンビニでレジ立っ
てるのと同じ感覚(コンビニさん、ごめんなさい)なんだもん。
 かつてのバイト採用では「本が好き」が応募動機第一位だったけど今はそ
の頃が懐かしく感じます。とはいっても、じゃあ普段どんな本を読んでます
か?の問いに平気で雑誌名を出されたことも多々ありました。アルバイトと
はいえ、お客様にとっては立派な書店員と見なされます。最低限の知識は必
要でしょう。採用する側にも問題あると思うなあ。
 書店経営者側は、一癖も二癖もある(かつては実に多かった)社員よりコ
ストの安いアルバイトしか採用しなくなっている。POSレジで商品は自動発
注で入ってくるし、検索機を使えばお問い合わせにもとりあえず対応出来る。
プロ=職人は必要ないらしい。いまや店長だけが社員というのがあたり前の
ようですね。でもね、でもね、私のいる店は社員が一人もいないの。すごい
でしょう?こわいでしょう?ある意味大胆よね〜。
 こうなるとアルバイトさんのやるき云々より彼等の疑問に答えられる人間
がいないのが最大の問題かも?鉄は熱いうちに打てっていうじゃない。何だ
ろうと思ったその時に教えられと覚えるし、もっと興味が湧いて来るんじゃ
ないかな?少なくとも現在の私の店はレベルアップ出来てると思う。コミ
ニュケーションとるよう心掛けてるもん。彼等だけに問題があるんじゃない、
育つ環境が出来ていないってこと。そーゆう意味ではこの業界にこそ私のよ
うな(笑)憧れ、理想とするカリスマ店員が必要かも。
                                楽書 
---------------------------------------------------------------------
■あとがき
---------------------------------------------------------------------
>先日、知人のお宅にお邪魔したら、生後十ヵ月の男のお子さんがいて、
元気に騒いでいたんです
>はあはあ
>で、一つ気づいたことがあるんですが、そのお子さん両手を上に挙げて、
目を見開いて「うわー」というんです。それと、まだちゃんとした言葉は
しゃべれないんですが「ばっ」「ばっ」といった発声をするんです。
>なんか、言葉の習得過程を実地で見るようですね(笑)
>そうそう、それで、実はその仕草って、故岡本太郎大先生にそっくりなん
ですよー
>「芸術は爆発だ!」ってやつですね
>そう、まさにその仕草そっくりなんです。岡本先生、自己の人間性を爆発
させているうちに、自然とああなったとしたら、やはり天才なんだなーとし
みじみ思いました。
>こりゃ、あなたも少しは自分の人間性を爆発させて、純粋な気持ちを取り
戻し、芸術にでも目覚めてみてはいかがかしらん?
>うう、私の場合、「人格は抑鬱だ!」といったタイプなので、とても無理
ですう(笑)
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